DeNA、任天堂との協業IPタイトルなどゲーム事業が増益に寄与、2017年3月期は増収増益に。スポーツ事業も黒字転換

【決算概要】

 株式会社ディー・エヌ・エー<2432>が5月11日に発表した2017年3月期 (2016年4月~2017年3月)決算は、親会社の所有者に帰属する最終損益308億2,600万円(前年同期比172.2%増)と大きく増益。売上高は1,438億600万円(同0.1%増)、営業損益は231億7,800万円(同17.0%増)と増収増益となった。
 売上は横ばいとなったが、「DeNAショッピング」と「auショッピングモール」を運営してきた事業を2016年12月28日付けで譲渡したことに伴う譲渡益の計上により、営業損益が増加した。
 また、最終損益の大幅増は、DeNA Global, Inc.等の欧米のゲーム事業に関わる子会社の解散に伴い、関係会社株式評価損に係る繰延税金資産と未収還付法人税等を計上したことによる。
(出典)株式会社ディー・エヌ・エー 2016年度 決算説明会資料 p3

【事業状況】

 同社の事業セグメントは、ゲーム事業、EC事業、スポーツ事業、新規事業・その他からなる。

<ゲーム事業>
 ゲーム事業は、ゲームプラットフォーム「Mobage」を運営するほか、「逆転オセロニア」や「戦魂 -SENTAMA-」といったオリジナルタイトルや、任天堂株式会社との協業タイトル「ファイアーエムブレム ヒーローズ」、「スーパーマリオ ラン」といったスマートフォンゲームの開発・運営を手がける。
 2017年3月期は、売上高1,014億2,700万円(前年同期比7.5%減)、営業損益282億6,200万円(同9.1%増)と減収増益になった。
 ブラウザタイトルでのユーザ消費額が引き続き減少傾向にあるが、その一方で国内を中心に既存の主要アプリが堅調に推移したほか、協業タイトルである「ファイアーエムブレム ヒーローズ」や「スーパーマリオ ラン」の国内外での新規リリースにより、アプリタイトルにおけるユーザ消費額は、国内外ともに増加した。また、第4四半期に販促費・広告費の伸びが抑えられたことも増益に寄与した。

<EC事業>
 EC事業は、オークションサービス「モバオク」や、旅行代理店サービス「DeNAトラベル」、決済代行サービス「ペイジェント」などを手がける。
 「DeNAトラベル」の取扱高が順調に成長したほか、「ペイジェント」も堅調に推移したが、「モバオク」の利用数減少等が大きく響き、全体としては売上高191億6,700万円(前年同期比3.6%減)、営業損益20億6,400万円(同21.9%減)と減収減益なった。

<スポーツ事業>
 スポーツ事業は、主に横浜DeNAベイスターズの球団運営を手がける。
 球団の主催試合入場者数が増加したほか、2016年1月に連結子会社となった株式会社横浜スタジアムが通期で業績貢献した結果、売上高137億6,100万円(前年同期比39.1%増)、営業損益10億8,700万円(前年同期は10億300万円の赤字)と増収増益となり、大きく損益改善した。

<新規事業・その他>
 新規事業は、キュレーションプラットフォーム事業、IP創出プラットフォーム事業、ヘルスケア事業、オートモーティブ事業などを手がける。
 キュレーションプラットフォーム事業では、2016年9月に単月黒字を達成し、第3四半期には四半期で黒字となる見通しだったが、著作権法等の法令に違反する可能性がある記事が公開されていた問題により、2016年12月7日以降、同社が運営する「MARY」や「WELQ」をはじめとする10サービスの記事を非公開とした。その結果、売上高104億3,900万円(前年同期比81.8%増)、営業損益51億4,900万円の赤字(前年同期は47億600万円の赤字)となった。

(出典)株式会社ディー・エヌ・エー 2016年度 決算説明会資料 p5

【見通し】

 2018年3月期第1四半期では、売上高364億円(前年同期比4.9%減)、営業損益75億円(同2.0%増)を見込む。
 ゲーム事業では、国内の既存有力タイトルの強化や新規タイトルの投入を引き続き実施するほか、海外向けに任天堂株式会社との協業タイトル展開など、外部パートナーとの協業タイトルを主軸とした取り組みを進める。
 EC事業では、成長している旅行代理店サービスや決済代行サービスの取扱高拡大を狙うほか、食品・日用品分野に注力する。
 スポーツ事業では、引き続き横浜DeNAベイスターズ主催試合の、高水準な観客動員数を目指す。
 また、新規事業・その他では、各事業の成長フェーズを見極めコスト管理や投資を適切に行うことで収益化を目指す。なお、キュレーションプラットフォーム事業については、全サービスの記事を非公開化し事業計画が未定であることから、第1四半期においては売上収益はないものとしている。

(出典)株式会社ディー・エヌ・エー 2016年度 決算説明会資料 p17


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