ネクソン、中国事業好調により過去最高の売上高を記録 日本のモバイルゲーム事業の売上は前四半期比で29%増…『HIT』がけん引

【決算概要】

 株式会社ネクソンが5月12日に発表した2017年12月期第1四半期の決算は、売上高747億9,200万円(前年同期比30.1%増)、営業利益397億6,200万円(同973.8%増)、税引前利益250億3,200万円(同20億700万円の赤字)、当期純利益199億600万円(同62億7,200万円の赤字)となった。

 中国事業が特別に好調であったことにより売上収益は大きく成長し、2011年の上場以来、過去最高の売上収益及び営業利益、四半期利益を記録。ちなみに、前年の62億7,200万円の赤字は、主にgloopsに係るのれんの減損損失が226億円発生したほか、外貨建ての現金預金及び売掛金に係る為替差損が発生したのが影響となる。

 第1四半期の地域別売上構成比では、中国が59%、韓国が27%とそのほとんどはアジア圏が占めた。また、プラットフォーム別の売上構成比率では、PCが84%、モバイルが16%と、PCオンラインゲーム事業の好調ぶりがうかがい知れる。

(出典)平成29年12月期第1四半期決算説明会資料 p7

(出典)平成29年12月期第1四半期決算説明会資料 p8

【事業状況】

 

 ネクソングループの事業セグメントは、大きく分けてPCオンライン事業、モバイル事業のふたつからなる。さらにグローバルでタイトルを展開していることから、本稿では地域別の売上・施策についても言及していく。とりわけ第1四半期では、好調な中国が業績をけん引。それでは、中国、韓国、日本にフォーカスをあてて事業を振り返っていこう。

 中国では、主力PCオンラインゲーム『アラド戦記』の旧正月向けに実施したコンテンツアップデート及びアイテム販売が、ユーザーの好評を博した。なかでも同作の3月におけるアイテム売上が大変好調に推移。長寿タイトルの同作だが、そのほか1月に実施したレベルキャップ開放がコアユーザーからの好評を得たほか、前述した旧正月の施策が後押しし、MAU(月間アクティブユーザー)、課金ユーザー数、ARPPU(課金ユーザー1人あたりの平均売上金額)が前四半期比及び前年同期比で共に増加した。

(出典)平成29年12月期第1四半期決算説明会資料 p9

 韓国では、『EA SPORTS ™ FIFA Online 3』『EA SPORTS ™ FIFA Online 3 M』『アラド戦記』『メイプルストーリー』が、好調に推移し前年同期比で増加。しかし、『サドンアタック』『HIT』などの売上収益は大きく減少した。3月には、コーエーテクモゲームスの『真・三國無双7』のIPをベースとしたモバイルゲーム『真・三國無双 斬(Dynasty Warriors: Unleashed)』を配信開始。同国のGoogle Playのセールスランキングにて、TOP3入り(4月)を果たすなどスマッシュヒットを記録している。今後どのように寄与していくのかは、第2四半期以降に期待がかかる。

 (出典)平成29年12月期第1四半期決算説明会資料 p10

 日本では、PCオンライン事業は落ち着いて推移しているものの、モバイル事業の売上収益が、前四半期比で29%増、前年同期比で19%増の大躍進。主に『HIT』がけん引。2016年12月にリリースされた同作は、第1四半期において、TVCMの放映など大規模なプロモーションを展開したほか、セールスランキングでTOP10入りを果たし、その後も50位前後をキープするなど好調に推移している。

(出典)平成29年12月期第1四半期決算説明会資料 p11

【見通し】

 2017年12月期の連結業績予想は、現時点で通期の合理的な業績予想の算定が困難であるため、第2四半期(累計)の業績予想のみを開示。また、特定の数値による予想が困難であるためレンジ形式での開示を行っている。

 そのなかで、2017年12月期第2四半期連結累計期間の連結業績予想は、売上高が1,161億200万円~1,196億300万円(前年同期比21.4%~25.1%増)、営業利益が509億2,000万円~537億4,900万円(同198.1%~214.6%増)、税引前利益が371億3,100万円~399億5,400万円(同374.1%~410.1%増)、当期純利益が303億1,200万円~326億9,000万円(同-%~-%)としている。

 売上収益では、韓国において、コンテンツアップデートを予定している『EA SPORTS ™ FIFA Online 3』『メイプルストーリー』『アラド戦記』などのPCオンラインゲームが増収寄与するほか、『EA SPORTS ™ FIFA Online 3M』や3月末にリリースした新作モバイルゲーム『真・三國無双 斬』の増収寄与を見込んでいるという。一方で『サドンアタック』『HIT』などが減収要因となるが、増収要因の方が減収要因を上回り増収となる見込みとしている。

 中国では、主力PCタイトル『アラド戦記』に対し、労働節の時期に合わせた主要コンテンツアップデートを4月27日に実施。アップデートは好調なスタートを切っており、売上収益が前年同期比で増加する見込みとのことだ。

 そして日本では、モバイルゲームの『HIT』『ハイドアンドファイア』及びPCオンラインゲームの『ツリーオブセイヴァー』『メイプルストーリー』などが増収寄与する見込み。また、北米、欧州及びその他の地域では、『真・三國無双 斬』や『HIT』などのモバイルゲームが増収寄与するようだ。

(出典)平成29年12月期第1四半期決算説明会資料 p14

 費用面では、韓国での従業員増加等に伴う人件費の増加が見込まれるという。また、『真・三國無双 斬』など外部IPを利用したゲームやモバイル事業からの売上収益の増加により、前年同期比で外部IPに係るロイヤリティ費用や支払手数料及びプラットフォーム費用等の変動費が増加するとのこと。そのほか、複数の新規モバイルタイトルのリリース及び既存タイトルのマーケティングにより、広告宣伝費が前年同期比で増加。

 結果として、第2四半期連結会計期間の費用は前年同期比で増加を見込んでいる。第2四半期以降の同社グループのタイトルラインナップは下記を参照。PC・モバイル共に、クオリティの高い豊富なタイトルがリリースを控えている。

(出典)平成29年12月期第1四半期決算説明会資料 p18


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