今時の高校生は大富豪を知らない…でも『LINE 大富豪』は若年層に大人気!? ゲームの世界観に溶け込むPRと広告マネタイズを探る

2017年4月20日リリースしたゲームアプリ、『LINE 大富豪』(提供:MEMORY Inc.、開発:株式会社イグニス)がスマッシュヒットを記録しています。

本作は、大富豪のオンライン対戦が気軽に楽しめるゲームアプリ。世界中のプレイヤーとのオンライン対戦はもちろん、LINEの友だちに手軽にLINEのメッセージで誘っていつでも一緒に遊べます。また、謎のネコ軍団「ニャッツ」がトランプカード役として登場。プレイヤーは、ゲーム内で手に入るゴールドで様々な種類の「ニャッツ」をスカウトし、レアなトランプカードをコレクションしていきます。

さて、「LINE GAME」としてリリースされた本作は、2017年5月にApp StoreおよびGoogle Play両プラットフォームの無料ダウンロードランキング(ゲームカテゴリー)で首位を獲得。親しみやすいゲーム性と、可愛らしい「ニャッツ」のビジュアルも相まって、若年層を中心に人気を博しています。マネタイズも課金を促すものではなく、ゲームの世界観に溶け込んだ広告クリエイティブを実現し、開発・運営・宣伝視点からも新しいことに挑戦したゲームタイトルです。

そこで本稿では「Active Media」の菊地が、『LINE 大富豪』のキーマンおふたりにインタビューを実施。本作におけるプロモーション施策及び広告マネタイズについて様々な視点からうかがってきました!

 

高まる広告マネタイズの需要 

MEMORY Inc.
CMO
横川 祥子 氏(写真中央)

株式会社イグニス
『LINE 大富豪』プロデューサー
佐藤 潤 氏(写真左)

「Active Media」
菊地(写真右)

 

――:本日はよろしくお願いします。まず、横川さんがCMOを務めていらっしゃる「MEMORY」と「イグニス」の関係を教えてください。

横川祥子氏(以下、横川):MEMORYは、もともとイグニス・コリア(IGNIS KOREA LTD.)というイグニスの100%子会社だったのですが、代表の己越(みこし)がそこから独立(MBO)する形で2016年に社名を変更して、MEMORYという名前になって新しくスタートした会社です。現在は、代表の己越を中心に、韓国にある本社から自社制作だけではなく、日本や韓国のゲームデベロッパーと協業して、LINEゲームやオリジナルのスマホゲームを開発しています。その第一弾として『LINE 大富豪』をリリースしました。開発はイグニスで、MEMORYはパブリッシャーとして関わっています。 

【MEMORY代表の己越千清氏からもコメントをいただきました】
MEMORYは、スマホゲームの開発・サービス運用をしているベンチャー企業です。自社開発のサービスもあれば、共同開発(日韓企業問わず)をしているサービスもあります。サービス国も基本は慣れている日本を中心としていますが、グローバルワンビルドでグローバルサービスを考えています。「カジュアル」で「時代にあったクオリティー」の「課金&非課金ユーザー全員が楽しめるサービス」で新しく楽しい体験を創出することで、「もっと良い思い出」となるサービスを何度でも創っていくことを目指しています。

 

――:これまでリリースされているゲーム、たとえば『にゃんこレンジャー』も同じような体制で取り組んでいらっしゃるのでしょうか。

横川:『にゃんこレンジャー』もまた別の開発会社と共同開発したものです。すべて自社開発するタイトルもありますし、共同開発の場合はシナジーを活かして、プロジェクトを立ち上げていくという感じですね。

 

――:そういった取り組みの第一歩として『LINE 大富豪』が生まれたということですね。

横川:そうですね。代表の己越は2014年にイグニスにジョインして、海外事業の立ち上げと『LINE 怪盗にゃんこ』の開発プロジェクトを手掛けてきました。様々なパートナーとアライアンスを組んで、ゲーム企画およびプラットフォーム選定等ビジネス戦略全体を己越がプロデュースして、私は広告マネタイズの部分の企画・運営、プロモーションを担当しています。

・『LINE 大富豪』公式サイト
https://game.line.me/pr/line_daifugo/ja

 

――:当初からLINE向けにゲームを作ることは既に決まっていたということですね。

横川:はい。

 

――:「LINE GAME」はサービス開始から5年ほど経ち、既に様々なジャンルのゲームが出ています。その中でトランプの「大富豪」をゲームにしようと思ったきっかけはなんでしょうか。

佐藤潤氏(以下、佐藤):「LINE GAME」はライフ回復やアイテム購入といった従来のマネタイズ方式を採用しているゲームが多いのですが、「大富豪」のようなカジュアルなテーブルゲームでは、プロダクトとしてもビジネスとしても訴求が難しいという課題がありました。ですが、プラットフォーム側が段々と広告マネタイズに注目するようになり、私たちのカジュアルゲームに対する知見が強みとして活かせるようになって、広告マネタイズを主軸とした『LINE 大富豪』のリリースへと繋がっていきました。

 

――:確かに、従来型のマネタイズはカジュアルゲームにそぐわない面があったと思います。中には、スタミナ制やガチャによる課金で成功しているカジュアルゲームもありますが、マネタイズ方式の多様化によって、ようやくカジュアルゲームが展開できるチャンスが巡ってきたと。

横川:そうですね。イグニスはずっとカジュアルゲームを作り続けてきて、その実績をLINEさんに評価していただき、『LINE 怪盗にゃんこ』『LINE 大富豪』の開発を一緒に進めていくことになりました。

 

――:私は御社のタイトル『breaker:ブロック崩し-30秒でどこまで壊せますか?-』(2015年7月リリース)がとても好きだったんですが、こちらも広告マネタイズに主眼を置いたカジュアルゲームですよね。タイトルどおり、1プレイ30秒間でサクッと遊べるところに御社のカジュアルゲームに対するノウハウ、造詣の深さを感じます。

横川:ありがとうございます。

 

――:最近では従来型のマネタイズと広告マネタイズを併用しているタイトルが増えてきました。その点、御社はかなり早い時期から広告マネタイズに取り組んでいますが、広告マネタイズへの注目度や市場感への変化は感じますか。

横川:これまでソーシャルゲームを展開していた企業がカジュアルゲーム市場に参入し始めているように感じます。共同開発のプロジェクトではそういった企業ともやり取りをすることもあるのですが、「広告と課金のハイブリットモデルに興味があるけれど、実際の手法がわからない」というご相談をよくいただきます。そこで、カジュアルゲームと広告マネタイズのノウハウがある当社と一緒に取り組んでいくというケースがよくありますね。

 

――:佐藤さんがこれまで手掛けたゲームは、従来型のマネタイズを採用したものが多かったのでしょうか。

佐藤:イグニス入社後は、実は先ほど話題に挙がった『breaker:ブロック崩し』の開発チームのマネジメントを担当していました。ですから、カジュアルゲームに関わるようになって、もう2~3年になりますね。

 

――:マネタイズのポイントが変わると、ゲーム作りもこれまでとは変わってくるのでしょうか。

佐藤:ゲームの設計が異なるので、全然発想が違いますね。特に、動画広告が伸びてきたことで色々なゲーム事業者が参入してきたと思います。静止画の広告はゲームに組み込むのが難しかったのですが、動画広告はシームレスに広告を表示できるので、ユーザーへの負担も小さくて済みます。そういうメリットが新しい参入を促したポイントではないかと考えています。

 

――:動画広告は、最近になって大作RPGと呼ばれるようなタイトルにも導入されていますね。ユーザーはストレスなくゲームを楽しむことができ、運営側は新しい収益経路を確保することができるので、双方にメリットがあります。動画広告はこれからも導入が増えていくのかもしれません。

横川:そうですね。

佐藤:はい、本当にそう思いますね。

 

――:今注目を集める広告マネタイズですが、ゲームのクリエイティブや体験を損なわないための工夫も重要だと思います。そのあたりは、皆さんの中でコンセプトやルール、あるいは苦労を重ねた部分はあったのでしょうか。

佐藤:イグニスがこれまで作ってきたゲームはスタンドアローンのタイトルが多かったんですよ。今回は、初めてリアルタイム通信で対戦要素のあるカジュアルゲームで、しかもLINEさんとの取り組みということもあったので、友達同士でしっかり楽しめるものを作るということになり、僕たちにとっては全く新しいコンセプトとなりました。とてもチャレンジングで楽しみながら作ることができたと思います。

 

今時の高校生は大富豪を知らない? 本作のプロモーション施策について

――:『LINE 大富豪』は4月20日(木)にリリースされ、5月末時点で100万ダウンロードを突破しました。リリース直後では大きなプロモーション施策は講じていなかったように思いますが、どのようにしてインストール数を増やしていったのでしょうか。

横川:まずは、LINEさんのプラットフォームとしての送客力によるところが大きかったです。アプリの「LINE」には「LINE GAMES」への誘導導線があり、そこからの流入を確保することができました。そうしてユーザーの流入を確保できたことにより、アプリストアの無料ダウンロードランキングでも高順位につけ、そこからもユーザーを獲得できました。結果的には、ほとんど自然流入によって100万ダウンロードに達したという感じですね。

 

――:リリースから2ヵ月ほど経ちますが、今でもアプリストアのダウンロードランキングで50位以内をキープしていているのを見ると、まだまだユーザーは増え続けているかと思います。今でも自然流入がメインなのでしょうか。

横川:はい。費用を掛けた施策はほとんど行っておらず、アプリストアで見かけてダウンロードしてくださることが多いですね。あとはLINEならではの「友達招待」による流入も大きいです。

 

――:ゲーム内の細かい機能の話になりますが、ユーザーが新しい種類の「ニャッツ」(『LINE 大富豪』のキャラクター)をスカウト(入手)した時、そのことをSNSでシェアするとゴールド(ゲーム内通貨)がもらえる仕組みになっていますよね。Twitterで「#LINE大富豪」というハッシュタグを検索してみると、シェアされたニャッツの画像が沢山流れてきて、見ているだけでもとても面白かったです。こういった露出方法も考慮した上で、キャラクターのクリエイティブを検討されたのでしょうか。

佐藤:そうですね。ただ、単純なタイムラインシェアより「友達招待」の方が送客力としては強くて、「LINE GAME」のなかでも『LINE 大富豪』は「友達招待」による流入が大きな割合を占めています。

 

――:なるほど。

佐藤:実は、リリース直後はユーザー数が全く増えない“無風”の状態がありました。最初はそんな状況でしたが、LINE GAME公式アカウントから告知を行った瞬間にインストール数が一気に上昇して、さらに「友達招待」流入と自然流入が加わって、早い段階で盤石なポジションを得ることができたというのが成功要因のひとつですね。

 

――:プラットフォームの持つ爆発力はすごいですね。

佐藤:「大富豪」というシンプルなゲームをベースにしつつ、キャッチーなキャラクター「ニャッツ」を被せているので、ゲームのテーマと「LINE」の相性が特に良かったんだと思います。

 

――:「大富豪」をゲームに取り入れることは、最初から決まっていたんですか。

佐藤:そうですね。「LINE GAME」として展開することがわかっていましたから、最初から「大富豪」で行こうと思っていました。でも、開発をスタートした頃にユーザーインタビューをしたら、高校生で「大富豪」を知らない人が意外に多かったんですよ。「えっ、『大富豪』知らないの?」って(笑)。

 

――:それは意外ですね(笑)。

佐藤:不安を感じた部分もありますが、結果としては、「「大富豪」は知らなかったけど、友達に誘われて遊んでみたら面白かった」という感想を多くいただくことができました。「大富豪」自体は伝統的なトランプゲームですが、高校生にとっては新しいゲーム体験として受け入れられたみたいなんですね。

 

――:若干複雑なルールもありますが、きちんとチュートリアルがあって、初めて遊ぶ人にも配慮が行き届いていますね。

横川:ローカルルールの種類が多いのも「大富豪」ならではかもしれません。

佐藤:そうなんですよ。僕も「「大富豪」はローカルルール」が多いという印象があって、それは地域に根付いているんだと思っていました。ところが、調べてみると、年齢にも依存していることがわかったんです。

 

――:そうだったんですか。私もプレイしてみて、ローカルルールの多さにびっくりしました。あと、ゲームに「10捨て」というルールがあるんですが、私の出身地では「10飛ばし」と言っていて、言い方の違いにも驚きました。

佐藤:僕の調べたところでは、「7渡し」「10捨て」は大体25歳前後の人たちで盛んに遊ばれているルールで、30歳前後の人たちには全く知られていません。一説によれば、その世代ではカードゲーム「UNO」が大流行していて、そのルールが「大富豪」へ流れ込んできた結果、「7渡し」「10捨て」が生まれたようです。

 

――:『LINE 大富豪』における主なユーザーの年齢層を教えていただけますか。

横川:中高生が多いですね。「LINE GAME」は主婦層がメインユーザーなんですが、『LINE 大富豪』は中高生のユーザーが中心です。

 

――:男女比ではいかがでしょう。女性が多いような気もするのですが。

横川:それが、男女比では男性の方が多いんです。男性が6割程度を占めています。

佐藤:オンラインで対戦するという要素が、ゲーム好きの男性のニーズに刺さっているのかもしれません。

 

――:「大富豪」を知らない若年層に人気で、しかも男性のほうが多いというのはちょっと不思議な感じもしますね。

横川:これは偶然なんですが、女子高生モデルのタレント、みちょぱさんがTwitterでこのゲームのことを呟いてくださったんですね。そのことも、若年層への認知向上と普及を促進したのかもしれません。

 

――:インフルエンサーの影響力はやはり大きいですよね。

横川:そうですね。

 

ゲームの世界観に溶け込むPRと広告のクリエイティブ

――:『LINE 大富豪』のキャラクター「ニャッツ」がすごく可愛らしくてユニークで大好きなんですが、「ニャッツ」誕生の経緯を教えてください。

▲謎のネコ型トランプ「ニャッツ」

佐藤:仰るとおり、当初は女子高生をメインターゲットとしていて、SNSで「ニャッツ」を発信してもらって、インストールへ誘導していくというプランを想定していました。

 

――:なるほど。

佐藤:「LINE GAME」の特長はやはりキャラクターです。LINEのキャラクターであるムーンやブラウンもそうですし、『LINE ポコパン』のキャラクターも個性的です。僕等にとって、そういうキャラクターをしっかり作り込まなくてはいけないケースは初めてで、すごく悩みました。

それで、悩みに悩んだ末に、渋谷のハチ公前で100人くらいにインタビューしたんです。何十種類もキャラクターを描いて、どのキャラクターが好きかを聞きました。それを3回ほど実施した結果、本当にキュートなデザインよりも、ちょっと“キモい”、ちょっと“笑える”ような、ズレた可愛さのほうが好評だということがわかりました。そういった調査をもとに、今の「ニャッツ」が出来上がっていったんですね。

 

――:口元が「3」のようになっていて、ちょっととぼけた感じが良いですよね(笑)。

佐藤:(笑)。あれも実は「ドラえもん」のLINEスタンプを参考にしています。ドラえもんが口を尖らせている表情のスタンプが可愛いなと思って。

 

――:「ニャッツ」には色違いや着ぐるみなど、たくさん種類がありますよね。

横川:好きな柄の「ニャッツ」がなかなか当たらなかったりします(笑)。かなり種類が多いので。

佐藤:「ニャッツ」自体のデザインに取り掛かる前に、世界観を決めておかなくてはいけませんでした。そこが最初大変でしたが、世界観が概ね決まった後は、楽しく作っています。

開発の初期段階では、ただ「大富豪」をトランプで遊ぶだけではつまらないという考えがあったので、「じゃあ、キャラクターに合わせてトランプの柄を変えてしまおう」ということになりました。みんなが大好きな“猫”をモチーフにしたトランプにしようと。カジュアルゲームで“猫”は鉄板のテーマですからね(笑)。

▲当日、佐藤氏はニャッツ仕様のパーカーを着用していました!(非売品) 色々な表情を見せるニャッツは、グッズ受けもしそうですね。

 

――:「ニャッツ」の種類によって、トランプを場に出すときのエフェクトが変わるのも面白いですよね。爽快感があります。

佐藤:ありがとうございます。そのあたりはデザイナーの裁量に任せていて、上手く作ってもらっています。優秀なデザイナーがいてくれて、本当に恵まれていると思います。

 

――:『LINE 大富豪』は広告マネタイズをメインとしているので、当然、ゲーム内の色々なところに広告が表示されています。ですが、特に違和感がなく、世界観を損なわないように広告が組み込まれているのだと思います。そこに広告マネタイズ成功の秘訣があるような気がするのですが、いかがでしょうか。

横川:広告の実装は本当に苦労しました。

佐藤:『LINE 大富豪』をビジネス的に成功させるといっても、単純にガチャやアイテム課金で顧客単価を向上させるようなモデルはこのゲームにそぐわないので、いかに多くのユーザーにストレス無く広告を見てもらうか、ということが大きな課題でした。

横川:そうですね。イグニスのこれまでのゲームでも、『LINE 大富豪』のようなゲームに“馴染む”広告は取り組んだことがなくて、今回は新しいチャレンジでした。

 

――:ホーム画面にテレビが置いてあって、広告はそこに表示されるようになっています。ゲームの世界のTVCMとして見えるように工夫が凝らしてありますよね。

▲『LINE 大富豪』のホーム画面には、大きなテレビが置いてあります。ここには、ゲーム内のお知らせやランキングはもちろん、イメージと文章のセットで広告も表示。

横川:そうですね。320×50サイズやレクタングルサイズの広告が一般的ですが、そのままゲームに持ち込むと、ゲームの世界観が崩れてしまいます。ただ、これまでの広告マネタイズに関する私たちの知見では、ユーザーとの接触をいかに増やすか、つまりインプレッション数が非常に重要だと考えています。ユーザーにストレスを与えない「ひま」なタイミングで広告を表示したいけれど、インプレッションもできるだけ多くしたい。このバランスを取るのが一番苦労した点ですね。今でも改善を続けている部分でもあります。

 

――:広告が目立ちすぎてもいけないし、馴染みすぎても良くないと。

横川:その通りです。1位、2位で先に上がった人がゲーム終了まで待っている時間に表示する広告が最もコンバージョン率が高いので、そこは逃さないようにしっかり作りました。ただ、それだけではインプレッション不足でビジネスとしては成立しづらくなってしまうので、ゲームに馴染ませながらインプレッションを確保していくために色々と知恵を絞って、現在のかたちとなりました。

 ▲早くあがった人は、ほかの人たちが終わるまで待たなければなりません。その際に、ニャッツが広告の看板を持ってきてくれるというクリエイティブが表示。

 

――:広告マネタイズでは、ユーザーにストレスを感じさせないこと、ゲームに馴染ませることが重要で、同時に難関でもあるんですね。

横川:はい。広告部分はデザインにも実装にも時間を掛けましたね。これまでのカジュアルゲームは1人で好きな時間に遊ぶゲームでしたから、広告も一面に表示するだけで十分でした。一方、『LINE 大富豪』はリアルタイム通信の対戦ゲームなので、対戦中に広告を出してプレイの邪魔をするわけにもいきません。なので、広告をどこに表示するのかは本当に難しかったです。今でこそ、ホームのTV画面に広告を映り込ませたりしていますが、グッドアイディアというより、苦肉の策ですね。

佐藤:ステージ制のゲームならノウハウも貯まっていて、押さえるべきポイントがわかるのですが、対戦型のゲームは僕も横川も最初「どうすればいいんだろう……?」という感じでした。

 

――:ゲーム内課金ができるのはライフの回復のみで、ゴールド(ゲーム内通貨)の購入には適用されていませんね。

佐藤:そうですね。「ニャッツ」のトランプを集めてコンプリートすることが、このゲームのゴールになっています。お金でゴールドが買えるようにすると、簡単にコンプリートできてしまいます。それではゲームとして面白みに欠けるということで、ゴールドは課金対象にしませんでした。

 

――:ゲームで大貧民(最下位)になってしまってもゴールドはもらえるので、遊び続けていれば、誰でもいつかはコンプリートできる仕組みになっているんですね。

佐藤:もっと色々な機能を盛り込んで、1人でも遊べるようにするというアイディアも最初はありました。今よりもっとたくさんパラメータがあって、それらが課金ポイントとなり得たわけですが、最終的にはシンプルなゲーム性に落ち着いたので、課金のポイントもシンプルになっていきました。

 

――:では『LINE 大富豪』の今後の展望や予定について教えていただけますか。

佐藤:7月13日に大規模なアップデートを行いまして、「タワー戦」を実装しました。

これは大富豪で勝負して、勝者のみがタワーを上がっていくガチンコバトルモードなんですが、今までになかった新しい大富豪の楽しみ方を提供しております。これでまたひとつ、ゲーム内での目標が増えることになるので、より長く楽しんでいただけるかと思います。

 

――:「ニャッツ」をコンプリートした人もまた楽しく遊ぶことができますね。

佐藤:はい。『LINE 大富豪』では、これからもユーザーに楽しんでもらえる要素を拡充していきたいと思っています。

 

――:広告運用の面ではいかがでしょうか。

横川:マネタイズ・プロモーションを担当するメンバーを募集していまして、ゲームタイトルのプロモーションに加え、マネタイズの設計と運用ができる方を探しています。今後は大規模なプロモーションも予定しているので、自分のアイディアで新しいユーザーを獲得し、マネタイズまで一通り手掛けていくという仕事の幅の広さが魅力だと思います。さらに、広告マネタイズとゲーム内課金のハイブリッドモデルをグローバルに展開していく方針なので、このチャレンジに共感していただけるような方がいらっしゃったら、ぜひお願いしたいと思っています。

佐藤:開発チームとしては、『LINE 大富豪』は現在8名で運営していますが、ゲームが成長期に入ったので新しいメンバーを迎えたいと考えています。中でも、Rubyが得意なサーバーサイドエンジニアを募集しています。少数精鋭で新しいことにチャレンジできるポジションなので、我こそはという方がいらっしゃったら、ご応募をお待ちしています。

・「LINE大富豪」マネタイズ担当募集
https://www.wantedly.com/projects/110855

・「LINE大富豪」サーバエンジニア募集
https://jobs.forkwell.com/IGNIS/jobs/1861

 

――:『LINE 大富豪』をはじめとして、新しいことにどんどん挑戦していらっしゃるんですね。今日はありがとうございました。

横川佐藤:ありがとうございました。

 

企画・取材・執筆:原孝則、神谷美恵
編集:Active Media編集部

 

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