メタップス、ファイナンス関連サービスが売上の約半分を占めるまでに事業が拡大 業績もけん引し黒字化を継続

【決算概要】

 株式会社メタップスが7月14日に2017年8月期 第3四半期の決算を発表した。第3四半期連結期間(2016年9月1日~2017年5月31日)の業績は、売上高100億5,100万円(前年同期比82.8%増)、営業利益5億6,200万円(前年同期は4億4,500万円の赤字)、親会社の所有者に帰属する四半期利益3億6,900万円(前年同期は6億3,400万円の赤字)となった。前年同期で大幅な黒字転換を果たし、売上高及び営業利益ともに堅調に拡大している。

(出典)20178月期第3四半期 決算説明会資料 p5

 第3四半期(2017年3月1日~5月31日)だけで見てみると、売上高が37億3,300万円、売上総利益が8億3,300万円と、売上・利益ともに順調に推移し、前四半期に続き、営業利益及び四半期利益の黒字化を達成。特にファイナンス関連サービスの成長が著しく、同サービスの売上は全体の約5割を占める水準まで拡大している。

(出典)20178月期第3四半期 決算説明会資料 p8

 

【事業状況】

 メタップスは、大きく分けてマーケティング(データ解析・広告)、ファイナンス(決済・金融)、コンシューマ(コマース・メディア)と3つの事業からなる。

 サービス別実績を見ると、2016年8月期通期の売上高比率はマーケティング82%、ファイナンス18%だったのに対して、2017年8月期第3四半期(累計)ではマーケティング51%、ファイナンス49%となった。

 マーケティングでは、引き続きアプリ収益化プラットフォーム「metaps」などの既存サービスが堅調に推移。その要因として、同社の第3四半期に日本企業の多くが決算月を迎えることから、特に国内顧客からの広告予算が例年増加する傾向にあるという。一方でファイナンス関連サービス(FinTech)は、季節ごとの業績変動要因が限定的であることから安定的に収益を計上していることに加え、決済事業における大型加盟店獲得の影響で、売上の約半分を占めるまでに事業が拡大した。

 なお、海外事業では、中華圏・韓国を中心に継続的に成長。買収企業のPMI(Post Merger Integration – 経営統合)も順調に進捗。特に中国企業の越境プロモーションへの積極投資が顕著とのことだ。

(出典)20178月期第3四半期 決算説明会資料 p10

 

【見通し】

 2017年8月通期の連結業績予想は、売上高180億円(前期比104.2%増)、営業利益7億円と黒字転換を見込み、2017年1月16日の第1四半期決算発表から変更はない。

 同社は2016年10月17日公表の中期経営方針「データノミクス構想」に沿って、マーケティング及びファイナンス関連サービス(FinTech)を中心とした事業拡大、経営体制の強化を継続して実施しているが、今後は新たにコンシューマ事業においても革新的なサービスを展開すべく注力していくとしている。

 そのコンシューマ向け新規事業として発表されたのが、様々な「時間」を10秒単位でリアルタイムに売買できる時間取引所「タイムバンク」だ。タイムバンクは、技術者、経営者、アスリート、歌手等、「専門家」と呼ばれる方々の空いている時間を、一般の「消費者」が購入、使用、売却、保有できる「時間」の取引所とのこと。

 消費者は、専門家の発行する時間を購入、使用、売却、保有することができ、専門家は隙間時間を収益に変えられるほか、専門家を長期的に応援したい場合は時間を使用せずに保有し続ける「タイムオーナー」という選択肢もあり、保有する時間はいつでも市場価格で欲しい人に譲ることも可能だ。

(出典)20178月期第3四半期 決算説明会資料 p20

(出典)20178月期第3四半期 決算説明会資料 p21

 β版のリリースは初秋を予定。リリース当初はiPhoneアプリのみでの運用を予定しており、年内にブラウザ・Androidアプリの全てで利用できる環境構築を目指していくという。

 今秋のリリースに向けて同社は、インフルエンサーやフリーランスなどの新しい働き方をする個人を支援する企業への出資を積極的に展開し、複数の企業と連携することで個人の時間の価値を最大化するエコシステムの形成を進めている。ゲーム業界においても新しい働き方やビジネスチャンスの創出に繋がるかもしれない。


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