LINE、NEWSタブ導入の広告事業の売上は累計340憶円に LINE GAME含むコンテンツ事業は減収も…下期に有名アニメIPタイトルが控える

【決算概要】

 LINE株式会社は7月26日に2017年12月期 第2四半期の決算を発表した。第2四半期連結期間(2017年1月1日~6月30日)の業績は、売上収益786億9,600万円(前年同期比16.9%増)、営業利益186億2,900万円(前年同期比39.4%増)、最終四半期利益102億7,300万円(前年同期比301.4%増)となった。

 大幅な増益に関しては、主にカメラアプリケーション事業の組織再編に伴う事業譲渡益104憶4,400万円の計上にあたる。営業費用では、LINEモバイルの積極的なTVCM等を実施したことによるマーケティング費用の増加、LINE Payにおける新規ユーザー獲得のためのLINEポイント費用の増加等多岐にわたる。

(出典)2017年12月期第2四半期 決算説明会資料 p17
(出典)2017年12月期第2四半期 決算説明会資料 p21

(出典)2017年12月期第2四半期 決算説明会資料 p20

 なお、2017年6月末時点の主要4ヵ国(日本、台湾、タイ、インドネシア)における「LINE」のMAU(Monthly Active Users)に関しては、1憶6,900万人(前年同期比7.5%増)となった。地域別売上は、日本73%、海外27%と依然日本の売上が半数以上を占める。

(出典)2017年12月期第2四半期 決算説明会資料 p4

(出典)2017年12月期第2四半期 決算説明会資料 p5

 

【事業状況】

 LINEは、大きく分けて広告、コンテンツ、コミュニケーション、その他の事業からなる。

 広告事業は、公式アカウントをはじめ、LINE@、スポンサードスタンプ、LINE ポイント広告、タイムライン/LINE NEWS広告等、様々なサービスを提供している。同事業における第2四半期連結累計期間の売上収益は、LINE広告が288憶9,200万円、ポータル広告が51憶7,200万円、累計で340憶6,400万円となった。第2四半期のみで見ると、売上収益は175憶700万円(前年同期比38.7%増、前四半期比5.7%増)。

 公式アカウント等の従来からのメッセンジャー型広告の伸びに加え、2016年6月にリリースしたLINE Ads Platformによるタイムライン面やLINE NEWS面に掲載されるパフォーマンス型広告が大きく増加し、売上収益の拡大に貢献した。

(出典)2017年12月期第2四半期 決算説明会資料 p6

 パフォーマンス型広告の進捗としては、LINEメッセンジャーにNEWSタブを導入したほか、台湾タイムラインに広告掲載を開始、広告代理店とパートナーシッププログラムを展開する等多角的に進めてきた。なかでも会社/事業者向けLINEアカウントの「LINE@」は、前年同期比83%増の5,410,000アカウントを達成。内訳は国内138万件、海外403万件と海外の成長率が著しい。

 また、LINE Beacon搭載の自動販売機も展開。LINE Beaconとは、お店などに設置されたビーコン(Bluetooth発信機)から配信されるクーポンやセール情報、特別なメッセージ等様々なコンテンツを、公式アカウントを経由してLINEで受信できるサービス。今回、LINEと自動販売機がビーコン経由で繋がり、購入ごとにドリンクポイントが付与されるサービスを提供した。何よりユーザー、IoT、企業間の1対1のコミュニケーションを実現できたほか、顧客属性、商品データ、購買データ等の蓄積に繋がるのは企業としてプラスに。同社の広告サービスを他企業が活用したビジネスは、今後益々増えていきそうだ。

 一方でLINE GAME、LINEプレイ、LINEマンガ、LINE占い、LINE MUSIC等のコンテンツ事業は、第2四半期連結累計期間の売上収益が205憶2,100万円となった。LINEマンガやLINE占い等のサービスが順調に増加した一方で、LINE GAMEにおいては新規タイトルのリリース本数が少なく、売上への貢献が限定的であったため、前年同期より減少する結果に。そのため第2四半期のみで見ると、100憶8,000万円(前年同期比11.5%減、前四半期比3.5%減)と減収。さらにLINE GAMEのMAUは、23万人(前四半期比12.5%減)だった。

(出典)2017年12月期第2四半期 決算説明会資料 p10

 スタンプや着せ替え等のコミュニケーション事業は、第2四半期連結累計期間の売上収益が156憶1,500万円となった。第2四半期のみで見ると、75憶4,800万円(前年同期比2.3%増、前四半期比6.4%減)と横ばいに。2016年4月にリリースしたクリエイターズ着せ替えが着実に伸びており、クリエイターズスタンプにおいても審査期間の短縮や人気クリエイターの商材を充実させたため、売上収益が堅調に推移。細かい数字では、1日あたりの平均スタンプ送信数が4億回超えをキープしている。

 

【見通し】

 LINEは2017年12月通期の連結業績予想を公表していない。一方で第3四半期連結累計期間(2017年1月1日~9月30日)の売上収益は、広告事業の順調な成長が成長をけん引し、前年同期比で増収を見込んでいるという。特に、LINE広告においては公式アカウント等の既存の広告商材に加え、2017年2月に新設した「ニュースタブ」がトラフィックの増加をもたらしタイムライン面やLINE NEWS面等に掲載されるパフォーマンス型広告の売上収益が貢献することで、売上収益の成長を見込んでいるとのこと。

 コンテンツ事業では、2017年7月7日に新会社LINE GAMES設立及びNextFloor社の株式取得を発表。下期リリース予定の主なタイトルとして、マーベラス社との協業による古銃育成シミュレーションゲーム『千銃士』、台湾・タイ等海外向けのカジュアルライトアクションスポーツゲーム『Pangya』、そして有名なアニメのIPを利用したバトルアクションRPGが控えている。

 そのほか第3四半期以降は、クラウドAIプラットフォーム「Clova」への本格的な投資や新たな株式報酬費用により営業費用の増加を見込んでいるが、引き続き、営業黒字は達成することを見込んでいるという。


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