コナミHD、主力のデジタルエンタテインメント事業が前年同期比で33.5%増 スポーツゲームや『遊戯王 デュエルリンクス』がけん引

【決算概要】

 コナミホールディングス株式会社は2018年3月期第1四半期の決算を発表した。第1四半期(2017年4月1日~6月30日)までの連結業績は売上高557億 4,300万円(前年同期比12.8%増)、営業利益121億9,600万円(同34.2%増)、税引き前利益120億6,800万円(同43.3%増)、当期利益85億1,100万円(同46.4%増)となった。

 セグメント別では、主力のデジタルエンタテインメント事業が売上高289億円(前年同期比33.5%増)と大きく成長し、全体の成長をけん引した。健康サービス事業およびゲーミング&システム事業はややマイナスとなったが、アミューズメント事業の売上高が前年同期比18.7%増となり、利益率も大幅に改善している。

(出典)2018年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p5

 

【事業状況】

デジタルエンタテイメント事業

(出典)2018年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p6

 スマートフォン向けゲーム、コンシューマー向けゲーム、カードゲームなどの開発・販売を行うデジタルエンタテインメント事業は、売上高289億1,400万円(前年同期比33.5%増)、セグメント利益104億4,900万円(同37.8%増)となった。

 スマートフォン向けゲームではスポーツを題材としたタイトルを複数展開しており、中でも『実況パワフルプロ野球』は2014年12月のリリース以来、現在でもApp Storeゲームカテゴリのセールスランキングで度々TOP10入りするなど、依然高い人気を誇っている。また、同じ野球ゲームの『プロ野球スピリッツA(エース)』(2015年10月配信開始)も好調を維持。新作はサッカーゲームの『ウイニングイレブン 2017』がグローバル配信を開始した。

 日本では5月24日にリリースされ、同セールスランキングで最高6位となった(2017年10月16日現在)。スポーツ以外のジャンルでは、トレーディングカードゲームの『遊戯王 デュエルリンクス』(2016年11月配信開始)が人気。日本だけでなく、北米やヨーロッパの主要国、さらに4月には韓国でも配信を開始し、ほとんどの地域で同セールスランキング100位以内をキープするなど、コナミの代表的なタイトルとして事業の成長に寄与している。

 コンシューマー向けタイトルでは、Nintendo Switchのローンチタイトルとして発売された『スーパーボンバーマン R』や『ウイニングイレブン 2017』が引き続き堅調に推移した。

健康サービス事業

(出典)2018年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p7

 フィットネスクラブ「コナミスポーツクラブ」を運営する健康サービス事業は、売上高160億7,900万(前年同期比6.7%減)、セグメント利益5億7,800万(前年同期比42.5%減)となった。

 今期は、定期的に通うことが難しい会員に向けた料金プランを拡充。オリジナルのダイエットプログラム「バイオメトリクス」は会員以外の人でも参加できるようにしたほか、スタジオプラグラムでは最も手軽な15分クラスを新設するなど、より多くの利用者を獲得するためのリニューアルが行われた。また、「コナミスポーツクラブ セレクション」というブランドの元、健康関連商品を店頭およびオンラインショップにて販売を開始している。

ゲーミング&システム事業

(出典)2018年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p8

 ゲーミング&システム事業では、主に海外や大型クルーズ船内のカジノで利用される遊技機とカジノマネジメントシステムの開発・販売を行っている。今期の売上高は64億7,900万円(前年同期比4.4%減)、セグメント利益は8億400万円(同8.7%増)となった。

 主力商品であるビデオスロットマシン「Concerto(コンチェルト)」シリーズは、コナミ初の湾曲画面を採用した新筐体「Concerto Crescent(コンチェルトクレセント)」と大型縦画面の「Concerto Stack」をリリースし、北米を中心に販売。また、中南米、アフリカ、アジア地域ではスロットマシン「Podium」の販売を積極的に展開した。スロットマシン販売は北米で堅調だったが、カジノマネジメントシステム「SYNKROS」が中・小規模カジノ施設へ導入されるケースが増えたことにより売上高は減少したとしている。一方、利益は既存商品の原価低減等で増益となっている。

アミューズメント事業

(出典)2018年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p9

 アーケードゲームと遊技機の開発・販売を行うアミューズメント事業は、売上高46億900万円(前年同期比18.7%増)、セグメント利益は16億1,000万(同95.5%増)となった。大幅な増収増益を支えたのは遊技機『GI優駿倶楽部』の追加受注で、同タイトルは長期にわたって安定的な収益をもたらしている。

 アーケードゲームはオンライン対戦麻雀ゲーム『麻雀格闘倶楽部ZERO』や従来の音楽ゲームタイトルが安定的に推移した。新作のメダルゲーム『アニマロッタ おとぎの国のアニマ』も好調だという。4月にはSuicaやPASMOといった各種電子マネーでアーケードゲームを遊ぶことのできる「シンカターミナル」を発表し、店舗への導入を推進している。

見通し

(出典)2018年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p4

 2018年3月期(2017年4月1日~2018年3月31日)通期の業績予想は、売上高2,450億円、営業利益400億円、当期利益270億円としている。

 デジタルエンタテインメント事業では、スマートフォン向けタイトルの『Winning Eleven 2017』、『実況パワフルプロ野球』、『遊戯王デュエルリンクス』を中心に展開するとしている。8月にはトレーディングカードゲーム『遊戯王』の世界大会「Yu-Gi-Oh! World Championship 2017」が開催され、e-sportsとして大きな盛り上がりを見せつつ無事に終了した。コンシューマーゲームでは、9月に『ウイニングイレブン 2018』をリリースした。

(出典)2018年3月期 第1四半期 決算説明会資料 p10

 健康サービス事業は顧客ニーズの多様化および施設小型化の広がりを受け、より気軽に利用できる「エグザス」ブランドの復活を発表し、7月7日にエグザス1号店が大阪市西九条にオープンした。今後も、ダイエット支援を目的とした各種商品とスマートフォン向けアプリを拡充し、さらなる事業拡大に努めるという。

 ゲーミング&システム事業は引き続き、ビデオスロットマシンの「Concerto」シリーズと「Podium」の販売強化に取り組むとしている。日本国内では「IR(統合型リゾート)実施法案」制定に向けた動きが本格化する中、北米でも一部の州で規制緩和が図られており、ゲーミング市場の成長と共に、事業拡大の期待が高まっている。

 アミューズメント事業はe-sports人気の高まり更に活性化するため、様々なイベントを開催する。7月にはオンライン対戦クイズゲーム『マジックアカデミー THE WORLD EVOLVE』で学生向けの大会を開催した。遊技機では、コンシューマー向け人気タイトルだった『キャッスルヴァニア ロードオブシャドウ』をテーマとしたパチスロ最新機種『悪魔城ドラキュラ Lords of Shadow』を7月より稼働し、さらなる収益の拡大と安定化を図っている。


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