【決算概要】
UUUM株式会社は1月11日に2018年5月期第2四半期の決算を発表した。第2四半期連結期間(2017年6月1日~11月30日)の業績は、売上高48億7326万円(前年同期比176%)、営業利益2億5882万円(前年同期比110%)、四半期純利益1億5941万円(前年同期比102%)となった。
(出典)2018年5月期 第2四半期 決算補足資料 p6
第2四半期単体(2017年9月1日~11月30日)で見ると、売上高24億8500万円(前年同期比179%)、営業利益1億4200万円(前年同期比233%)、四半期純利益8900万円(前年同期比236%)となり、売上に関しては全事業で増収を達成。引き続き今期は、新たなクリエイターの獲得や育成、クリエイターを活用したプロモーションビジネスの拡大など、事業基盤の強化に努めるほか、チャンネル運営、イベント、グッズといった新規事業の更なる拡大にも注力するとのこと。
(出典)2018年5月期 第2四半期 決算補足資料 p7
なお、第2四半期の販管費は、社員増加・賞与制度開始に伴う人件費、新規事業関連費用が増加したものの、ほぼ横ばい。
(出典)2018年5月期 第2四半期 決算補足資料 p9
【事業状況】
UUUMは、大きく分けて自社サービス、クリエイターサポートその他、広告、アドセンスという4つの事業からなる。第2四半期の売上高は、自社サービスが9100万円、クリエイターサポートその他が2億9400万円、広告が7億1800万円、アドセンスが13億8100万円だった。
UUUMは、HIKAKINさんをはじめ、はじめしゃちょーさん、佐々木あさひさんなど日本トップクラスのYouTuberが所属。商品レビューやお笑い、ビューティー、ゲーム実況など多種多様な数千名以上ものYouTuberネットワークを築いており、商材とクリエイターの相性のマッチングにこだわったプロモーションを広く深く展開できるのが特徴だ。
期末所属チャンネル数及び3ヵ月合計動画再生回数推移では右肩上がりが続いている。第2四半期では、チャンネル数が5020チャンネル、3ヵ月合計動画再生回数が約76億回を記録。動画プラットフォームは、夏と冬の長期休暇などの季節に変動するものだが、季節性変動に影響なく推移している。
(出典)2018年5月期 第2四半期 決算補足資料 p11
ここからは事業のトピックスを中心に紹介していこう。
まずは、HIKAKINさんとSEIKINさんの新曲「雑草」がiTunes総合で1位を記録。レコチョクのシングルランキングでも総合1位を記録したほか、2017年12月22日に放送されたテレビ朝日系「MUSIC STATION SUPER LIVE 2017」にアーティストとしても出演。
2017年9月20日には、ユーザー参加型のオーディションプラットフォーム「reelオーディション2017のちスタ」を開始。「のちスタ」は、課題をクリアしながら応援を集めるユーザー参加型のオーディションプラットフォーム。同サービスから、HIKAKINさん、はじめしゃちょーさんに次ぐ、動画プラットフォームを中心にSNS上でトレンドを生める女性インフルエンサーを発掘したいという想いのもとサービスが企画されたという。
2017年9月20日~12月8日の募集期間のなか、結果、応募者数3615人、参加者数(UU) 291764人、トータルPV596万、そして女性クリエイターの原石を約20名選出。今後も「のちスタ」のスマートフォンアプリを活用し、原石発掘&ファン参加型のSNSとして発展的に継続していくとのことだ。
さて、2017年11月18日には、パシフィコ横浜国立大ホールにおいて「U-FES.2017」が開催。U-FESは、UUUM所属の人気クリエイターらが集結し、ライブやスペシャルコラボ企画など動画の世界をリアルに体感できるイベント。当日はYouTubeとTwitterのライブ配信を実施し、「U-FES.」というワードはTwitterのトップトレンド入りを果たすなど大きな話題となった。なお、来場者数は、過去最大の1日約1万2000人を記録。
(出典)2018年5月期 第2四半期 決算補足資料 p21
また、「U-FES.2017」では、新規加入の大型クリエイターとして、「東海オンエア」と「恭チャンネル」のUUUM加入をサプライズ発表。
(出典)2018年5月期 第2四半期 決算補足資料 p19
一方ゲーム事業では、GOODROIDとの共同でスマートフォン向けホラーゲーム『青鬼3』を2017年12月22日よりApp Store及びGoogle Playにて提供開始。本作は、シリーズ累計450万ダウンロードを記録したスマートフォン向け人気ホラーゲーム『青鬼』の最新作だ。
【見通し】
(出典)2018年5月期 第2四半期 決算補足資料 p14
2018年5月期の連結業績予想(2017年6月1日~2018年5月31日)は、売上高89億7900万円(前年同期比28.6%増)、営業利益4億円(前年同期比11.6%増)、経常利益3億8100万円(前年同期比8.9%増)、当期純利益2億5900万円(前年同期比0.8%増)としている。
下期から来期に向けたポイントとして、同社が優先することは「トップライン(売上)を伸ばし続ける」こと。成長著しい動画広告市場という背景はもとより、販管費増加の抑制と粗利益率の改善により、中長期的に営業利益率10%を目指すとしている(前期の営業利益率は5%)。なお、トップライン(売上)を伸ばし続けるために、現在は下記の5つの施策に注力している。
1. コンテンツの更なる健全化
2. タイアップ商材の多様化による売上拡大
3. 新チャンネル立ち上げへリソース投下
4. 専門性に特化した体制に向けた組織再編
5. 共通費抑制
(出典)2018年5月期 第2四半期 決算補足資料 p29
(出典)2018年5月期 第2四半期 決算補足資料 p30
(出典)2018年5月期 第2四半期 決算補足資料 p31
(出典)2018年5月期 第2四半期 決算補足資料 p32
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