ドリコム、2018年3月期の売上高は前期比で伸長 新ブラウザゲームサービス「enza」は順調な立ち上がり

【決算概要】

 株式会社ドリコムが5月10日に発表した2018年3月期 (2017年4月30日~2018年3月31日)決算は、売上高は131億9200万円(前年同期比57.3%増)、営業利益は1億9058万円(前年同期比79.6%減)、経常損失は2911万円の赤字(前年同期は8億4439万円の黒字)、当期純損失は2億400万円の赤字(前年同期は8億1457万円の黒字)となった。

 業績面では、運用ゲームアプリ数の増加と新規IPゲームアプリ開発の進捗に伴う売上が計上されたことから、売上高は前期比で伸長。

(出典)2018年3月期 決算説明会資料 p4

 しかし利益面では、運用ゲームアプリ数が増加したこと、及び多くのゲームアプリが開発と運用の並走期にあることから、運用費が増加し利益幅を縮小させることとなった。また、運用効率化を進める中で、運用ゲームアプリの関連資産を精査し、一部IPゲームアプリの資産費用化を実施。

(出典)2018年3月期 決算説明会資料 p19

【事業状況】

 同社の事業セグメントは、大きく分けると「コンテンツサービス」と「広告メディアサービス」からなる。

<コンテンツサービス>

 コンテンツサービスでは、主に『みんゴル』(提供:フォワードワークス)、『ダービースタリオン マスターズ(以下、ダビマス)』等のソーシャルゲームの開発・運用を手がける。

 他社IPゲームは、2017年3月期以前にリリースした『きららファンタジア』をはじめ、IPゲームアプリが好調な推移を維持し、安定的に収益寄与。一方2014年5月にリリースされた『ONE PIECEトレジャークルーズ』は、2017年10月に実施した大型バージョンアップが奏功し、リリースからの経年を感じさせない拡大基調をみせた。

(出典)2018年3月期 決算説明会資料 p9

 今期中にリリースした5本のIPゲームアプリについては、他社コンテンツとのコラボレーションイベント等を実施し、売上拡大に注力したという。オリジナルゲームについては、既存ユーザーの満足度維持・向上に焦点を当てたイベント施策に注力し売上水準を維持。また、運用とあわせ複数の新規IPゲームの開発も進み、開発進捗に伴う売上も計上された。

(出典)2018年3月期 決算説明会資料 p7

 なお、同社が配信元である『ダービースタリオン マスターズ』を除く運用中のIPゲームアプリの売上高については、配信会社からの一定の比率に応じた売上分配を得るかたちとなっており、売上への影響は相対的に小さいものの、支払手数料が無いため、利益に与える影響が大きくなるとのこと。

 その結果、セグメントの業績は売上高122億9872万円(前年同期比68.8%増)、営業利益3億3651万円(前年同期比71.7%減)と増収減益となった。

<広告メディアサービス>

 広告メディアサービスでは、広告代理業務のほか、次世代の主力事業創出を目的とした取り組みの一環である「DRIP(Drecom Invention Project)」のもと、同社の有するインターネットサービスの知見を活かした新規サービスを試験的に立ち上げ、事業化に向けた試行を重ねてきた。

 しかし、主要サービスの多くが事業開発段階にあることから、セグメント業績は売上高8億9390万円(前年同期比21.6%減)、営業利益1億4592万円(前年同期は2億2402万円の赤字)となった。

【見通し】

 2019年3月期業績予想は、第1四半期のみ開示。第1四半期は、売上高31億円、営業利益3億円の赤字、経常利益4億円の赤字、当期純利益3億6000万円の赤字を見込んでいる。また、2019年3月期の経営指針は、運用での利益創出と新ブラウザゲームサービスの拡大支援を最優先していくとしている。

(出典)2018年3月期 決算説明会資料 p16

 ネイティブゲームでは、運用費用見直しを進め、IP戦略の掲げる1ゲームアプリあたり利益5000万/月の達成を目指し、IP戦略の進展を図るという。なお、新規IPゲームアプリの開発も本数を絞り進行しているとのこと。

 バンダイナムコエンターテインメントとドリコムの合弁会社BXD合弁会社が提供する新ブラウザゲームサービス「enza」は、2018年4月24日よりサービス開始。「enza」は4月24日に第1弾タイトル『アイドルマスター シャイニーカラーズ』をリリースし、5月16日には第2弾タイトル『ドラゴンボールZ ブッチギリマッチ』をプレオープンしている。また、5月25日には配信タイトルの総プレイユーザー数が100万人を突破したと発表。

 初期提供タイトル『アイドルマスター シャイニーカラーズ』がヒットし、プラットフォームとしての順調な立ち上がり、今後は基盤固めに注力していくという。また、サードパーティーの参入、海外展開に向けた地均しも進行していくとしている。


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