任天堂、2018年3月期はNintendo Switchの大ヒットで売上高1兆円の大台へ スマホ事業は『FEH』の海外売上シェアが増加

【決算概要】

 任天堂株式会社が4月26日に発表した2018年3月期(2017年4月1日~2018年3月31日まで)の決算は、売上高1兆556億8200万円(前年同期比115.8%増)、営業利益1775億5700万円(前年同期比504.7%増)、経常利益1993億5600万円(前年同期比295.8%増)、四半期純利益1395億9000万円(前年同期比36.1%増)と大幅な増収増益となった。なお、売上高のうち海外売上高は7944億円と、比率75.3%を占める。

 第4四半期(2018年1月1日~3月31日)単体で見ると、売上高1987億円、営業利益211億円、経常利益48億円、四半期純利益44億円だった。引き続きNintendo Switchを中心としたハードウェアが好調な売れ行きとなった。

【事業状況】

 はじめにNintendo Switchの状況から。全世界でハードウェアの販売が好調に推移し、当期の販売台数は1505万台となった。ソフトウェアでは、『スーパーマリオ オデッセイ』が世界中で人気を博し1041万本の大ヒットを記録。加えて、『マリオカート8 デラックス』が922万本、『Splatoon 2』が602万本を販売するなど、当期のミリオンセラータイトル数はソフトメーカーのタイトルを含めて12タイトルとなった。この結果により、当期のソフトウェアの販売本数は6,351万本を記録。

 ニンテンドー3DSでは、Nintendo Switchの発売後も各地で堅調に推移し、当期販売台数は640万台となった。ソフトウェアでは、『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』が751万本の販売を記録するなど、当期販売本数は3564万本を記録。

 その他、2017年9月から10月にかけて国内外で発売した「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」が各地で人気となり、528万台の販売を記録したほか、amiibo(アミーボ)の販売も前期を上回り、フィギュア型が約1030万体、カード型が約580万枚の販売を記録。

 また、ゲーム専用機におけるデジタルビジネス(※以前まではダウンロードビジネスと呼称)では、主にNintendo Switchでのデジタル販売が好調だったことにより、デジタル売上高合計では608億円(前年同期比87%増)となった。

(出典)2018年3月期 プレゼンテーション資料 p2

 スマートデバイスビジネスでは、前期までに配信を開始した『スーパーマリオ ラン』『ファイアーエムブレム ヒーローズ』に加え、2017年11月から国内外で配信を開始した『どうぶつの森 ポケットキャンプ』が全世界でダウンロードされて、スマートデバイス・IP関連収入等の売上高は393億円(前年同期比62%増)を記録。

 『どうぶつの森 ポケットキャンプ』のアクティブユーザーは成年女性が中心とのこと。引き続き、アップデートによるゲーム内容の追加や、毎週のイベントを継続的に実施していくほか、国内では2018年4月末からテレビCMの放映を開始。

 『スーパーマリオ ラン』は、配信から1年以上経過した今も、引き続きダウンロード数が伸びているという。月間アクティブユーザー数も2000万人を前後するペースを維持。今後もスマートデバイスにおける同社の定番タイトルのひとつとして、任天堂IPに触れる人口の最大化に向け、世界中の幅広いユーザーに届けていくとしている。

 『ファイアーエムブレム ヒーローズ』は、昨年11月に香港、台湾、マカオ、タイ、シンガポールの5つの国と地域での配信を開始し、本年2月でアプリ配信1周年を迎えた。アクティブユーザー数を維持・拡大することができており、収益面においても売上高はペースを落とさず継続的に伸びているとのこと。また、「ファイアーエムブレム」シリーズは、国内における人気シリーズというイメージだが、『ファイアーエムブレム ヒーローズ』では、海外売上高シェアが徐々に増加しているようだ。

(出典)2018年3月期 プレゼンテーション資料 p11

【見通し】

 2019年3月期の業績予想については、売上高が1兆2000億円(前年同期比13.7%増)、営業利益2250億円(前年同期比26.7%増)、経常利益2300億円(前年同期比15.4%増)、当期純利益が1650億円(前年同期比18.2%増)を見込んでいる。

 今期における各ハードウェアと事業の状況にも言及していこう。

 Nintendo Switchは、現在の勢いを活かしながらより幅広い層のユーザーへ訴求を図り、普及拡大に努めていくとしている。直近では、新しいあそびの提案として2018年4月に発売した「Nintendo Labo」をはじめ、6月に『マリオテニス エース』、そして年内に人気シリーズ『大乱闘スマッシュブラザーズ(仮称)』を発売予定。さらにソフトメーカーからも有力タイトルの発売が予定されている。

 「Nintendo Labo」は、発売直後から、親子が協力してダンボールを組み立て、完成したToy-Conを一緒に楽しむという、これまでのビデオゲームでは考えられなかったような遊び方を、数多くの購入者が静止画や動画の形で公開している。発売当初の「Nintendo Labo」の主な購入者は、一般的なビデオゲームとは異なり、小学生とその父親、そしてビデオゲームプレイヤーの中でも特に創造的活動が好きなユーザーが中心になっているという。

 また、9月からは、Nintendo Switchのオンライン機能を拡充した有料サービス「Nintendo Switch Online」が開始。発売済みの人気タイトルの販売をさらに伸ばすとともに、魅力あるタイトルを継続的に投入し、プラットフォームの活性化を目指していくとのこと。

 ニンテンドー3DSは、全世界累計販売台数が7200万台を超えているハードウェアの普及基盤と、豊富なソフトウェアラインアップを活かし、定番タイトルの販売拡大に努めていくとしている。

 他方、スマートデバイスビジネスでは、当期までに配信したアプリをより多くのユーザーに継続して遊んでもらうことをはじめ、今期(2018年4月~2019年3月)配信予定の『Mario Kart Tour』などの新しいゲームアプリの配信によりビジネスの拡大に努めていくとのこと。

 また、決算発表当日は、スマートデバイス向けゲームアプリ事業におけるCygamesとの業務提携も発表した。その業務提携に基づき、Cygamesとの協業タイトルとして、新作オリジナルゲームアプリ『ドラガリアロスト』を、2018年夏に日本、台湾、香港およびマカオ向けに配信するという。ちなみに、任天堂グループのバックアップの下で、北米地域および欧州地域への配信も目指していくようだ。

© Cygames, Inc.

 本作は、Cygamesが企画し、両社共同でアプリの開発・運営を担当。なお、この協業を円滑に進めるために、任天堂はCygamesの発行済株式数の約5%を、主に同社保有株式の第三者割当により取得する。


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