アカツキ、2018年3月期は売上高219億円と過去最高の通期売上高・営業利益を更新 『ドッカンバトル』が寄与

【決算概要】

 株式会社アカツキが5月10日に発表した2018年3月期 (2017年4月1日~2018年3月31日)決算は、売上高219億2663万円(前年同期比89.9%増)、営業利益105億3494万円(前年同期比121.7%増)、経常利益104億7591万円(前年同期比127.7%増)、当期純利益60億8409万円(前年同期比84.8%増)と過去最高の通期売上高・営業利益を更新した。

 第4四半期単体で見ると、売上高59億4400万円(前年同期比52.3%増)、営業利益26億2800万円(前年同期比65.1%増)だった。前四半期比では、売上高3.3%増、営業利益8.1%減の微増微減の横ばい。

(出典)2018年3月期 決算説明会資料 p7

(出典)2018年3月期 決算説明会資料 p8

(出典)2018年3月期 決算説明会資料 p9

 

【事業状況】

 アカツキは、主力のゲーム事業において、既存タイトルの拡大と新規タイトルの投入に注力してきた。当第4四半期連結累計期間においても継続してネイティブアプリの開発及び運用に経営資源を集中しており、順調にユーザー数が増加している。

 なかでも同社が開発を務める『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』(配信:バンダイナムコエンターテインメント)は、2017年9月末時点において国内外累計で2億ダウンロードを達成。特に海外の運用体制を強化したことにより海外売上高が大幅に増加したという。また、国内の体制も強化し、より安定した運用を実現できた結果、3周年イベントがあった2018年2月単月では最高売上高を更新。

(出典)2018年3月期 決算説明会資料 p33

 新規タイトルでは、当初計画通りに3タイトルリリース。同社グループが開発したオリジナルタイトル『八月のシンデレラナイン』を2017年6月に、株式会社バンダイナムコエンターテインメントとの共同開発タイトル『アイドルマスターSideM LIVE ON ST@GE!』を2017年8月に、株式会社ブシロードとの共同開発タイトル『新テニスの王子様 RisingBeat』を2017年11月にリリースしている。しかし、スケジュールを優先したことで、「市場の要求水準を上回るクオリティには達しておらず、リリース直後の大きな収益貢献には至っていない」という見解を示した。

 一方、ライブエクスペリエンス(以下、LX)事業は、アウトドア・レジャー専門の予約サイト「そとあそび」や、「Wowful」を運営しているプラットフォーム事業と、リアルエンターテインメント事業のふたつについて。

 プラットフォーム事業は、「Wowful」の立ち上げ進捗が想定を下回るほか、「そとあそび」は売上高が伸長したものの期待通りにブランドの構築や事業のスケールが進まず。リアルエンターテインメント事業は、M&Aも含め自社ケイパビリティを大きく拡大。2017年11月に子会社化したASOBIBA・アプトを一体として経営体制の構築・組織の強化を実施するという。

 映像事業とファンド投資からなるその他事業では、Akatsuki Entertainment USA, Inc.をハリウッドに開設し、映像事業を通じたIP創出の取り組みを開始。

 

【見通し】

 2019年3月期の業績予想は、「適正かつ合理的な数値の算出が困難」として非開示。ただ、中長期的な企業価値向上を目指すべく、事業ポートフォリオの拡充によって収益を積み上げて行けるよう、2019年3月期はさらなる投資フェーズと見込んでいる。

(出典)2018年3月期 決算説明会資料 p17

 具体的には、今後のインバウンド需要等により成長が見込まれるLX市場を拡充させ、リアルな場所でワクワク・感動する体験を提供できる様、投資を実施していくという。また、人々の生活に関わる第三次産業(医療、教育、人材領域、地方創生など)において、LX事業やゲーム事業の強みである「人の心を動かす仕組み」を活用し、コンテンツとプラットフォームの両方の観点で新規サービスを展開するための投資を積極的に行っていくとのこと。

 一方、モバイルゲーム事業では、既存タイトルの堅実な運用はもちろんのこと、国内外向け新規タイトルの開発に加えて、ゲーム周辺事業への垂直・水平展開や、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)など新しい技術への投資・取組みを実施することにより、総合的なエンターテインメント事業としてさらなる成長を目指していくとしている。

 たとえば、ストーリー・キャラクター・世界観など、アカツキの得意とする領域の強化にさらにフォーカスするほか、高いクオリティを実現するために技術基盤への投資を推進、そしてグローバル展開を意識した企画開発を掲げている。

 足元では、『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』が2018年4月に世界15の国と地域でストアセールスランキング1位を獲得。他方、新作3本は体制の見直しや海外展開を進め、さらなる成長を目指すという。直近『新テニスの王子様 RisingBeat』は、台湾・香港・マカオでの配信を決定している。

 なお、新作パイプラインは、他社IPを4本開発中であり、2019年3月期はうち2本をリリース予定。オリジナルタイトルは今期開発着手予定としている。同社によると、今後も年間2本程度をリリースしていくことを目指すとのことだ。


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