メタップス、第3四半期累計の売上高は167億円を突破し過去最高を記録 海外拠点を含むグループ企業間の連携強化も

【決算概要】

 株式会社メタップスが7月13日に2018年8月期 第3四半期の決算を発表した。第3四半期連結期間(2017年9月1日~2018年5月31日)の業績は、売上高167億1200万円(前年同期比66.6%増)、営業利益7300万円(前年同期比86.7%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益1億円の赤字(前年同期は3億7100万円の黒字)となった。

 ファイナンス関連事業が堅調に拡大したことにより売上高は前年同期比大幅に増加したものの、新規事業や仮想通貨関連事業への投資が先行したことが影響し、営業利益は前年同期に比して大幅な減少となった。なお、第3四半期(2018年2月28日~5月31日)だけで見てみると、売上高が57億円、売上総利益が9億円だった。

(出典)20188月期第3四半期 決算説明会資料 p3

(出典)20188月期第3四半期 決算説明会資料 p4

(出典)20188月期第3四半期 決算説明会資料 p8

 

【事業状況】

 メタップスは、大きく分けてマーケティング(データ解析・広告)、ファイナンス(決済・金融)、コンシューマ(コマース・メディア)と3つの事業からなる。

 サービス別実績を見ると、2017年8月期第3四半期(累計)の売上高比率はマーケティング35%、ファイナンス65%だったのに対して、2018年8月期第3四半期(累計)ではマーケティング19%、ファイナンス80%と、ファイナンスの売上高が全体の約8割までに拡大(その他に含まれるコンシューマ事業は各々1%程)。

(出典)20188月期第3四半期 決算説明会資料 p10

 マーケティング事業では、国内外の法人企業向けに包括的な支援サービスを展開。インターネット広告の販売をはじめ、自社サービスとして分析ツール「Metaps Analytics」を提供し、顧客の広告効果の分析・運用まで一体サービスとなったマーケティングプラットフォームの運営を手掛けている。

 第3四半期連結累計期間では、スマートフォン向け運用型広告を中心とするネット広告市場の拡大を背景に、積極的な営業活動を展開し業容拡大を図ってきた。海外では、欧米及び東南アジアにおけるマーケティングの知見を有し、中華圏の顧客が北米に進出する際のゲーム運営委託のリーディングカンパニーでもあるKOL Media Limitedの株式を取得する等、アジア市場における更なる事業基盤の強化に取り組み、継続して好調だった。

 一方、国内では、複数のマーケティング子会社のサービスを横断的に管轄するマーケティング事業本部を新設する等の施策を実行したものの、市況の悪化等の影響を受け、売上・利益ともに想定を下回る着地となった。

 この結果、マーケティング関連事業における売上高は32億6200万円(前年同期比7.9%減)、セグメント利益は1億200万円(前年同期比5.0%減)となった。

 ファイナンス事業では、国内法人企業向けの決済代行サービスのほか、成長著しいFinTechの分野において様々な新規サービスを国内外で展開。第3四半期連結累計期間では、オンライン決済や電子クーポンなどの既存事業が順調に拡大。

 メタップスでは当四半期において、韓国子会社であるMetaps Plus発行の仮想通貨PLCの売却等による収益の計上を見込んでおり、同社が運営する仮想通貨取引所サービスである「CoinRoom」等の新規事業に積極的な投資を行った。しかし、当四半期よりPLCの保有目的を変更したことに伴い、見込んでいた利益を計上しないこととなった一方で、投資費用のみが先行したため利益は大幅な減少となった。

 この結果、ファイナンス関連事業における売上高は134億1200万円(前年同期比106.3%増)、セグメント利益は3億6900万円(前年同期比11.0%減)となった。

 コンシューマ事業では、10秒単位で時間を売買できる時間取引所「Timebank(タイムバンク)」や、お金コミュニケーションアプリ「pring(プリン)」を開始する等、積極的に新規サービスの開発を行っている。

 「Timebank」では、2018年3月の株式会社エンタメバンク(Y&N Brothersとの合弁会社)に続き、2018年5月にはエイベックス株式会社との合弁会社として株式会社mee(movement for entertainment & economy)を設立。今後、所属アーティストがタイムバンクに上場予定という。また、開始以来、社長直下プロジェクトとして推進してきたが、外部企業との連携を含め、今後の更なる発展、意思決定の迅速化を図るため、2018年8月より分社化が決定。

 「pring」では、日本瓦斯(ニチガス)との業務提携を発表。業務提携の第1ステップとして、約1000人の検針員、及び配送業者向けに、送金機能を活用した報酬支払を開始予定という。今後、100万件を超えるニチガスのお客様による「pring」利用を目指すとしている。

(出典)20188月期第3四半期 決算説明会資料 p13

 

【見通し】

 2018年8月通期の連結業績予想は、同社グループが取り組む事業の多くは新規性が高く、その市場環境や会計処理に多くの不確定要素を含んでおり、適正かつ合理的な数値の算出が困難であると判断し、業績予想は非開示。

 第4四半期以降の取り組みでは、引き続き、事業推進として仮想通貨関連事業への投資を継続していくという。組織体制では、スリム化及び子会社の統合を検討、海外含むグループ企業間の連携強化に努めていくとしている。他方、新規投資案件では、ブロックチェーン関連の事業創出の開始、エンタメ領域への出資・提携を積極的に推進するという。


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