エイチーム、2018年7月期は大幅な増収増益で売上・利益共に過去最高を記録 今後の注目は「少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re- LIVE-」

【決算概要】

 株式会社エイチームは9月7日に2018年7月期の決算を発表した。通期(2017年8月1日~2018年7月31日)の実績は、売上高376億7,400万円(前期比8.9%増)、営業利益47億100万円(前期比15.3%増)、経常利益47億3,000万円(前期比14.9%増)、当期純利益33億600万円(前期比28.2%増)となり、大幅な増収増益で売上・利益共に過去最高を記録した。予算に対する達成率は売上高がわずかに未達ではあるものの、概ね予想通りの着地。

(出典)2018年7月期 通期 決算説明会資料 p11

 なお、第4四半期単期では、売上高93億3,500万円(前年同期比0.8%減)、営業利益8億9,200万円(前年同期比31.7%減)、純利益6億5,500万円(前年同期比11.6%減)だった。

(出典)2018年7月期 通期 決算説明会資料 p9

(出典)2018年7月期 通期 決算説明会資料 p10

 

【事業状況】

エンターテインメント事業

 スマートフォン向けゲームを展開するエンターテインメント事業はセグメント売上161億6,800万円(前期比16.0%減)、セグメント利益35億8,700万円(前期比6.1%減)となった。エンターテインメント事業は前年度第3四半期をピークに売上が減少傾向にある。その主な原因は国内向け主力タイトル『ヴァルキリーコネクト』『ユニゾンリーグ』の低迷だ。

 『ヴァルキリーコネクト』は2016年6月にリリースされ運営2年目、『ユニゾンリーグ』は2014年12月リリースで運営3年目となる。一般的に、運営期間が3年を越える頃から長期運営に重点を置いたマーケティングにシフトし、売上の安定化が図られるようになるが、両タイトルとも売上の減少に歯止めが掛からない状況だ。

 これに対し、今期下半期では広告宣伝費を抑制するなどして利益を確保。また、今年5月には新作『戦国BASSA!!』をリリースしたものの、こちらはかなりのスロースタートで収益への貢献はまだ小さい。既存タイトルの更なる運営効率かと、収益の柱となるタイトルを新たに育成できるかどうかが、来期以降のポイントとなるだろう。

(出典)2018年7月期 通期 決算説明会資料 p23

(出典)2018年7月期 通期 決算説明会資料 p21

ライフスタイルサポート事業

 引越し比較・予約サイト「引越し侍」、自動車査定・買取サイト「ナビクル」のほか、ブライダル関連サービス「ハナユメ」、金融サービスなど生活に密着したWebサービスを運営するライフスタイルサポート事業は、セグメント売上189億5,586万(前年同期比42.1%増)、セグメント利益30億7,652万(前年同期比59.5%増)となった。

 セグメント売上、セグメント利益共に過去最高。前年度の売上構成比ではライフスタイルサポート事業が38.6%、エンターテインメント事業が55.7%だったのに対し、今期はライフスタイルサポート事業が54.7%、エンターテインメント事業が39.2%と1年で比率が逆転した。

(出典)2018年7月期 通期 決算説明会資料 p19

 サブセグメントごとに見ると、「ハナユメ」は挙式とパーティをパック価格で提供する「ハナユメ定額ウエディング」をはじめ、フォトサービスなど様々な関連サービスを開始、さらに6つの地域で積極的に店舗展開を行った。引越し比較・予約サイトの「引越し侍」ではエアコンの販売・工事サービスを提供しており、今年の猛暑の影響で利用件数が増加したことからARPUが急増、売上を大きく伸ばした。

(出典)2018年7月期 通期 決算説明会資料 p20

(出典)2018年7月期 通期 決算説明会資料 p26

EC事業

 自転車専門のECサイト「cyma(サイマ)」を運営するEC事業は、セグメント売上25億5,016万円(前年比27.4%増)、セグメント損失2億1,189万円(前期は1億7,858万円の損失)となった。今後は通期黒字化に向けた施策に注力するとしている。

(出典)2018年7月期 通期 決算説明会資料 p24

 

【見通し】

(出典)2018年7月期 通期 決算説明会資料 p29

 2019年7月通期の業績予測は、売上高400億円(前期比6.2%増)、営業利益40億円(前期比14.9%減)、経常利益40億円(前年同期比15.4%現)、当期純利益26億円(前年同期比21.4%減)を見込んでいる。やや控えめな印象だが、2019年度は先行投資のフェーズと位置付け、既存サービスは堅実な運営に努め、新事業と新作タイトルを打ち出す計画だという。なお、エンターテインメント事業のセグメント業績予測は売上高150億円(前期比7.2%減)、売上構成比は今期から更に下がって37.5%となる見込み。

(出典)2018年7月期 通期 決算説明会資料 p30

 今後の注目は、現在事前登録キャンペーン中の新作『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re- LIVE-』(略称:スタリラ)。

 ブシロード、TBSテレビ、エイチームの3社協業のメディアミックス作品「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」を題材としたスマートフォン向けゲームで、直近の発表では育成とターン制バトルを含んだゲームシステムであることが明らかとなった。7月よりTVアニメが放送され、重層的なストーリーと美しいバトルシーンで好評を得ている。

 タイトルに歌劇とあるように、アニメ作中ではキャラクターソングが豊富に採り入れられ、並行してアニメと同じキャストで舞台公演が行われるなど、クロスメディアを強く意識した戦略が見て取れる。決算短信には来期上半期に『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re- LIVE-』の大型プロモーションを実施する可能性があると言及されており、人気の2次元アイドル系コンテンツに攻勢を掛ける構えだ。


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