オルトプラス、2018年9月期決算は大幅増収の赤字幅拡大 新作『アークザラッドR』のスマッシュヒットで収支改善へ

【決算概要】

 株式会社オルトプラスは11月8日に2018年9月期(2017年10月1日~2018年9月30日)の決算を発表した。2018年9月期での累計は、売上高44億8,716万円(前年同期比36.0%増)、営業損失13億4,912万円の赤字(前期は4億1,534万円の赤字)、経常損失13億6,125万円の赤字(前期は3億8,041万円の赤字)、当期純損失14億212万円の赤字(前期は6億559万円の赤字)と、大幅増収に対して赤字幅拡大となった。

(出典)2018年9月期 第4四半期 決算説明会資料 p3

 第4四半期単体では、売上高13億5,700万円(前四半期比20.3%増)、営業損失2億7,400万円の赤字(前四半期は4億6,500万円の赤字)、経常損失2億7,200万円の赤字(前四半期は4億6,500万円の赤字)、当期純損失2億9,600万円の赤字(前四半期は4億7,800万円の赤字)と、増収・赤字幅縮小する形に。

(出典)2018年9月期 第4四半期 決算説明会資料 p5

(出典)2018年9月期 第4四半期 決算説明会資料 p6

 

【事業状況】

ゲーム事業

 ゲーム事業では、集英社との協業タイトル『シンエンレジスト』、フォワードワークスとの協業タイトル『アークザラッドR』をリリース。現在は、自社・協業6本(前期5本)、パブリッシング1本(前期3本)、運営移管7本(前期4本)の運営を行っている。

 なかでも2018年8月23日にリリースされた『アークザラッドR』が業績に大きく貢献した。同作は、プレイステーション用ソフト『アークザラッド2』の10年後の世界を描いたシリーズ完全新作。シリーズお馴染みのシミュレーションバトルや圧倒的なやりこみ要素はスマートフォンでも健在で、手軽さと奥深さをあわせ持ったタイトルとして人気を博している。

 また、リリースから6日間で50万ダウンロードを突破し、App StoreのセールスランキングではTOP30にランクイン(App Annie調べ)する等、業績にも寄与しているのが分かる。2018年9月期は、9月のみ収益に貢献し、大幅な収支改善にも繋がった。2019年9月期は、年間を通じて収益寄与するため、さらなる期待がかかる。

(出典)2018年9月期 第4四半期 決算説明会資料 p12

 なお、ゲーム事業では、運営中の各タイトルの売上高に応じて、運営費を適宜見直すとともに、売上が一定以上低減したタイトルについては、協業先やゲーム運営拠点として新たに設立した株式会社オルトプラス高知へ運営を移管することにより、運営中タイトルの採算を維持するよう務めてきたという。開発中タイトルについては、工数管理を精緻に行うことにより、開発スケジュールの遅延による開発費の増加が生じないよう務めてきたとのこと。

 また、間接部門については、本社オフィス移転による賃借料等の軽減や人員の適性配置等による人件費の増加抑制等、各種費用の軽減や増加抑制を進めるとともに、韓国子会社の清算や協業先である株式会社scopesの子会社化等、グループ内の再編を進めてきた。

(出典)2018年9月期 第4四半期 決算説明会資料 p14

 しかし、ゲーム事業における新規タイトルの開発費、ゲーム支援事業、オフショア開発事業及び新規開発事業での損失及び全社費用が、運営中のタイトルから得られる利益を大きく上回って推移。また、当期連結会計期間においては、特別損失として開発支援金返還損失2,160万円を計上。

 ゲーム支援事業では、ゲーム資産の価値最大化を図るための各種サービスとして、主にソーシャルゲーム会社に対する人材紹介を含めた人材マッチングサービスを提供。現在は、各社のニーズを踏まえながら、案件の獲得進めてきているという。

 オフショア開発事業では、ベトナム子会社の開発体制整備を引き続き進めるとともに、日本国内における営業体制・開発サポート体制の強化を進め、ウェブサービスやアプリ等の開発及び運営受託案件の獲得を進めてきた。他方、新規開発事業では、業務提携先である韓国NSHC社が開発したスマートフォンアプリ活性化を目的とした福利厚生サービス「コミュニティオ(communitio)」の開発を展開。

 

【見通し】

 2019年9月期(2018年10月1日~2019年9月30日)の連結業績予想は、合理的な業績予想の算定ができないことから記載していない。

 2019年9月期は、ゲーム事業での収益拡大並びにオフショア開発事業やその他新規事業における収支改善に引き続き取り組んでいくとのこと。ゲーム事業は、当期にリリースした新規タイトルの売上維持・拡大のための各種施策を、協業先と協力しながら進めるとともに、既存運営タイトルの売上を維持するために各種施策を実施し、売上が低減したタイトルについては、運営費を削減することにより、タイトル毎の採算を確保していくという。

 新規開発中のタイトルは、パイプラインの選択と集中を行い2タイトルに集中。ヒット確率が高いものに開発リソースを投下していく考えだ。

 そのひとつが、日本最大級の電子コミック配信サービス「まんが王国」を提供している株式会社ビーグリーとの協業タイトル。既存IPだけではなく、共同での新規IPの創出によるタイトルも進めていくという。

タイトルは非公開だが、記念すべき第1弾には、企画当初から声優の保志総一郎氏をスーパーバイザーとして迎えたほか、原案は「エメラルドドラゴン」で知られる漫画家・イラストレーターの木村明広氏が担当し、ゲーム観とキャラクター性を極限まで高めたスマートフォンアプリゲームを制作していくとのことだ。

(出典)2018年9月期 第4四半期 決算説明会資料 p19

 そのほか、KLab、KADOKAWAによるメディアミックスプロジェクト『ラピスリライツ』の開発協力。リリース日は未定だが、2019年9月期の新規タイトルとして注目が集まる。

 なお、開発中のタイトルは、工数管理及びコスト管理を徹底することにより、リリース時期の遅延リスクや開発費の増加リスクを低減していくとしている。オフショア開発事業やその他事業については、費用を抑制しつつ営業活動を進めることにより、収支の改善を図っていく。全社費用については、人員の適性配置や各種費用の見直しにより継続的な費用抑制を進めていくという。

(出典)2018年9月期 第4四半期 決算説明会資料 p28

 以上の施策により収支を改善し、早期の黒字展開を目指していくとしている。

 

【関連リンク】

2018年9月期 第4四半期 決算説明資料

2018年9月期 決算短信(連結)

 

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