グリー、売上高は前年同期比12.6%減の358億円 海外展開によるノウハウの蓄積、オリジナルIPの長期育成に努める

【決算概要】

 グリー株式会社2月4日に2019年6月期第2四半期の決算を発表した。第2四半期(2018年7月1日~12月31日)の業績は、売上高358億8,500万円(前年同期比12.6%減)、営業利益25億8,100万円(前年同期比48.7%減)、経常利益29億5,400万円(前年同期比48.2%減)、純利益22億3,700万円(前年同期比42.5%減)と減収減益となった。

 第2四半期単体で見ると、売上高177億3,000万円、営業利益9億7,000万円、経常利益7億9,000万円、純利益1億5,000万円だった。費用合計は前四半期に比べ、2億円増加の168億円に。広告宣伝費は、効率的投下により第1四半期が12.8億円に対して、8.9億円に減少した。

(出典)2019年6月期 第2四半期 決算説明会資料 p6

(出典)2019年6月期 第2四半期 決算説明会資料 p8

【事業状況】

■モバイルゲーム分野

(出典)2019年6月期 第2四半期 決算説明会資料 p14

 主力のゲーム事業では、既存のスマートフォン向けゲームアプリの継続的な運営と海外展開へ向けた準備を進めながら、新規タイトルの開発を進めていき、2本の既存タイトルの海外展開並びに展開エリアの拡大が実現。

 なかでも運営強化では、大規模コンテンツの追加を通じたオリジナルIPの長期育成に舵を切る。『アナザーエデン 時空を超える猫(以下、アナザーエデン)』では、2018年12月25日に第2部「東方異象編」を提供開始。一人でコツコツ遊んでいくコンシューマRPGを彷彿とさせる同作では、これまで期間限定イベントの開催が中心だったが、ここに来て待望のメインストーリーの追加もあって、ユーザーの熱量も高まることが予想される。

 また、ロングセラータイトルの『消滅都市』では、新章「0.」を追加。5年間に亘る長期運営の同作では、2019年4月にシリーズ最新作『消滅都市 – AFTERLOST』を全世界配信予定。さらに同時期にTVアニメも放送開始する。2020年以降も3Dの完全新作タイトルも開発中ということもあり、オリジナルIPの長期育成に努めている。

(出典)2019年6月期 第2四半期 決算説明会資料 p16

 さらに、既存タイトルではファンコミュニティの拡大も積極的に展開。

 直近では、『SINoALICE』のコンサート開催、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~メモリア・フレーゼ~(以下、ダンメモ)』で「進撃の巨人」とのコラボイベントを実施。また、『戦姫絶唱シンフォギアXD』ではゲーム内でラジオ番組を配信、『NEWSに恋して』でNEWSメンバーの誕生日企画を開催するなど、メディアミックス等を通じたファン層の拡充にも力を入れている。

 海外展開では、『ダンメモ』(海外名:DanMachi – MEMORIA FREESE)が北米に続き、韓国、台湾、香港へ配信地域を拡大し、さらなる売上の積み上がりを見せている(アジア版は自社配信)。

 なお、海外マーケティングでは、番組配信等を中心に展開したという。2019年1月29日には、『アナザーエデン』を世界8の国・地域で配信開始。『ダンメモ』のアジア版に引き続き自社配信を行い、ノウハウの積み上がりを目的としている。

 その他タイトルでは、2019年1月31日に同社初のNintendo Switch向けタイトル『釣りスタ ワールドツアー』を世界38の国・地域へ向けて配信。同作は、Joy-Conをロッドとリールに見立て、本物さながらの釣りが体験できる本格釣りアクションゲーム。

VTuber分野

 グリーは2018年4月にVTuber市場への参入を発表し、VTuberのマネジメントおよび動画番組の制作・配信を行う子会社Wright Flyer Live Entertainmentを設立。

 Wright Flyer Live Entertainmentでは、2018年12月17日よりVTuber専用ライブ配信アプリ『REALITY Avatar』の対応端末を拡大し、Android版ならびにiPhoneⅩ以外のiOS版アプリの提供を開始。『REALITY Avatar』は、オリジナル3Dアバターの作成からVTuberとしてのライブ配信までをスマートフォン1台で簡単にできるアプリで、VTuber市場の発展に寄与するだけではなく、ゲーム事業とのコラボレーションも期待できる。

 

【見通し】

 2019年6月期の通期業績予想は、売上高523億8,500万円~533億8,500万円(前期比11.1%減~9.4%減)、営業利益28億8,100万円~33億8,100万円(前期比63.1%減~56.7%減)、経常利益32億5,400万円~37億5,400万円(前期比61.2%減~55.3%減)、当期純利益22億3,700万円~27億3,700万円(前期比61.3%減~52.6%減)としている。幅はあるが、減収減益の見込みだ。

 新作パイプラインは、5本の開発が進行中。今期中は1本のみでやや控えめな印象。前述したように既存タイトルの運営強化に重点が置かれているようだ。

(出典)2019年6月期 第2四半期 決算説明会資料 p13


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