クリエイティブで勝つ! 新時代のインフルエンサーマーケティングとは?【SESSION3-B】

(左からGROVE株式会社の太齊氏、池松氏、宮平氏、ヘンジンマジメ所属のYouTuber米村氏)

2019年4月16日、東京・新宿にて国内最大級のアプリマーケティングイベント「Next Marketing Summit 2019」が開催。

第3回目の今回は、3会場同時進行にて過去最多の14セッションを実施。スマートフォンゲームをはじめ、ニュース、マッチング、ファッションなど多様なジャンルのキーマンが熱いディスカッションを繰り広げました。

本稿ではB会場で行われた「クリエイティブで勝つ! 新時代のインフルエンサーマーケティングとは?」の様子を紹介。登壇者は、GROVE株式会社の池松信行氏、宮平高広氏、ヘンジンマジメ所属のYouTuber米村海斗氏の3名が揃い、モデレーターはGROVE株式会社の太齊祐介氏が務めました。

【登壇者情報】
<スピーカー>
池松 信行 – Nobuyuki Ikematsu

GROVE株式会社
ゲーム事業部 部長

新卒より広告業界にて、営業・マーケティングに関する仕事にて約10年程度マネタイズ、プランニングに従事。その後GREE株式会社へ入社し、新規事業領域に携わり、新メディア立ち上げ後、メディア内にて有料マッチングサービスを立ち上げ、約半年でマネタイズ化に成功。日々接していた広告・WEB業界における動画市場の伸長を肌で感じ、インフルエンサーマーケティング会社を経て、2018年12月よりGROVE株式会社に参画。現在はゲーム・アプリ領域のクライアントへのインフルエンサー領域を軸とした提案活動を邁進中。

宮平 高広 – Takahiro Miyahira

GROVE株式会社
制作部 部長

兵庫県尼崎市出身。新卒より番組制作会社で再現ドラマバラエティの番組でアシスタントディレクターを経験、エキストラ会社でのマネジメント業務を経て、舞台脚本を学び、ワタナベプロダクションで放送作家となる。ネットやSNSを連動させた番組や、企業のWEB動画のプランニングに作家として関わり、若年層向けのテレビ番組のプロデューサー業務でインフルエンサーのキャスティングをしたことをきっかけにGROVEの立ち上げに参加、今に至る。

米村 海斗 – Kaito Yonemura

ヘンジンマジメ所属
YouTuber

YouTubeグループ・ヘンジンマジメ の「オネェキャラ」として人気急上昇中!モデルとしても活躍中のジェンダーレス男子。GROVEの内勤YouTuberとしても活動中。経歴、雑誌:CHOKi CHOKi ・Seventeen・Popteen・HR Star Creators!~YouTuberの本~(2018) など。

<モデレーター>
太齊 祐介 – Yusuke Tasai

GROVE株式会社
インフルエンサー事業部 部長

青森県出身。新卒では株式会社リクルート(現:株式会社リクルートライフスタイル)で新宿エリアを担当。歌舞伎町を自転車で疾走しながら営業の基礎を叩き込まれる。その後、ベクトルグループの株式会社アンティルに転職。戦略PRによる”モノの広め方”を学び、自分たちの力で世の中ごとを作り出す楽しさを実感。2016年8月にGROVE株式会社へ参画し、これまで培った営業と戦略PRのノウハウを取り入れながら、インフルエンサーマーケティングによる新しい可能性を日々模索し続けている。

 

■2020年、動画広告市場は2,900億円まで成長

太齊:みなさん、本日はお忙しいなかお越しいただき、ありがとうございます。本日は「クリエイティブで勝つ! 新時代のインフルエンサーマーケティングとは?」というテーマについて、弊社所属のYouTuberも交えながら、できるだけ生の声を聴かせられればなと思っています。よろしくお願いします。

僕はGROVE株式会社でインフルエンサー事業部に所属し、インフルエンサーマーケティング全般を統括しています。3年間この業界でやっていて、最近では「TikTok」上でのプロモーションが得意です。

池松:GROVE株式会社の池松と申します。私はゲーム事業部を昨年から立ち上げ、主にゲーム系のクライアントさんやアプリのクライアントさんに向けて営業をしています。

宮平:GROVE株式会社制作部所属の宮平と申します。弊社は立ち上げが番組制作会社のグループ会社で、私がもともと番組制作に携わっていたという経緯があり、制作部の責任者をしています。

米村:ヘンジンマジメというYouTubeチャンネルで活動している米村と申します。主にバラエティ動画をYouTubeに上げています。

太齊:ヘンジンマジメを簡単に紹介すると、現在登録者数31万人ほどのチャンネルで、読者モデル、元普通のJK、そして男の娘といった個性豊かなメンバーが集まっており、流行りを取り入れた企画が評判のグループです。

さて、早速ですが、1,843億円……こちらの数字を見てピンとくる方はいらっしゃいますか?

これはインターネットに出稿されている動画広告の市場規模です。昨対比134%と、非常に伸びているのがわかりますね。実は、すでに市場規模は来年までも予想されていて、2019年は昨対比125%で2,000億円、そして2020年には2,900億円までにも上ると言われています。

なぜここまで動画市場が伸びてきたのか、僕らとしても考えていました。やはり、ソーシャルメディアの成長と変化が大きいのではないかと思っています。特に、YouTuberが日常に定着し、人気が上がっています。Instagramにおいても、「ストーリーズ」の機能で短尺の動画が投稿出来るようになったり、「IGTV」で長尺の動画を上げられるようになったりしています。米村も「ストーリーズ」は使いますか?

米村:毎朝、起きて見るという習慣がついています。

太齊:毎日ですか。

米村:はい、毎日です。今日も朝起きてすぐに。

太齊:そんな感じで、今までは写真のイメージが強かったサービスでも、動画が主流になってきています。Twitterにも「Amplify」という広告パッケージも登場し、Twitterに動画を投稿する人も増えている印象です。

もうひとつ、GROVEは「TikTok」が2017年7月に日本に進出したときからインフルエンサーマーケティングのお手伝いをしています。かなりの急成長を遂げていて、広告パッケージ化も近年始まっています。

以上を踏まえて、SNSの動画活性化がインターネットにおける動画市場をけん引しているということが言えると思います。

さらに後押しする根拠として、先ほど提示した1,843億という数字を分解すると、85%がスマートフォンによる出稿になっていることが挙げられます。やはりみなさんスマートフォンを使って動画を見たり検索したりするようです。米村もYouTuber的にはスマートフォンで見る人を意識して動画制作しますか?

米村:そうですね。サムネイルの文字を大きく配置して、スマートフォンでも見られるように心掛けています。動画内でも、テロップなどを大きめに表示します。

太齊:制作部側ではいかがでしょうか?

宮平:ありますね。テレビ制作出身の方がこの業界に入って来て、編集するときに大きく違うのはテロップですね。

実際に見たことのある方はわかると思いますが、YouTuberの子が作った動画では、顔に文字が被るような表現がよくあります。テレビで見ることを考えると下位置の見やすいところに出すのが通常ですが、スマートフォンの場合は視聴領域が限られているので「より大きく、わかりやすく」という考え方で作られています。それから、彼らは文字に反対色や蛍光色などの色を使いますね。

米村:バリバリ使いますね。

宮平:感覚的にやっていることですが、YouTubeのトップページでも目立つ作り方が自然とできています。

太齊:ゲームアプリを作っている方々には釈迦に説法のようなお話ですが、小さい画面の中でいかに見せられるかというのはゲームと同様に、SNSでプロモーションをする動画制作の会社さんが意識されているところです。

それから、SNSの動画活性化がなぜここまで勢いづいているのかという観点で見ると、誰でも簡単に動画を作成できるようになったからだと言えます。今の時代、スマホでも高画質な動画が撮れます。そのデータをPCに入れて編集する。かつスマホで編集することもできるので、YouTuberによってはスマートフォンのみで撮影からアップまでこなしている人もいるくらいです。

また、規模が大きくなりますが、5Gが2020年にやって来るので、さらに動画市場が大きく変わっていくのかなと思います。大容量のデータが簡単にデバイス同士で送り合えるのはかなり魅力的ですよね。それに関しては米村も便利に感じますか?

米村:はい。YouTubeの動画撮影は基本的にビデオカメラで行っているため、容量がとても大きいです。いつもデータの移し替えが大変なので、携帯同士で送れるようになるとめちゃめちゃ便利ですね。

太齊:制作側でもデータを送るのに1~2時間かかるのですよね。

宮平:書き出したり、編集したデータをアップロードしたりで、無駄な時間が発生していますね。

それから、5Gが一般に普及したときに出てくる不満や不便なことがビジネスポイントだと思っています。そこですぐに形を変えて対応できるようなクリエイティブを作れるようにしたいです。

 

■動画市場は個の時代に

太齊:動画市場がスマートフォン中心になり、いわゆる「個の時代」になっていくと弊社では考えています。今まではテレビという大衆メディアが各家庭に情報を落としていました。個の時代では簡易的なデバイスから、それぞれに向けて大量の矢印が向けられていく。つまり、数少ない大衆メディアから、個人の趣味嗜好に合わせた数多の個別メディアへの移行ということです。

これが、動画市場が伸びている理由でもありますし、SNSで動画が活性化していることの背景にあるのかなと感じています。

そして、「個人の趣味嗜好に合わせた」という点で僕らの関わる事業であるインフルエンサーが注目され始めています。インフルエンサーとは、一般的に「世間に大きな影響を与える行動をする人物のこと」とされていますが、僕らの考えとしては「アカウントにファンがしっかりついている」ような方々だと考えています。

インフルエンサーにファンがつく理由には、共感が得られる、普段出来ないような疑似体験ができる、憧れる、専門性があるといった様々なものがあります。これは、個人の趣味嗜好とインフルエンサーを好きになる理由が重なっている。だからインフルエンサーに仕事を依頼したいというお声が掛かるのだと思います。

では、インフルエンサーの市場規模をざっくりおさらいしておきましょう。今は200億円ちょっとですね。昨対比では125%です。2019年には267億円となっていて、昨対比122%の見通しです。ここをどれだけ伸ばせるかは僕らの頑張りや、インフルエンサーさん側の頑張りによります。

セッションも中間なので一度まとめます。新時代のインフルエンサーマーケティングは、伸び続ける動画需要に対し、インフルエンサーに関する個人の趣味嗜好に合わせた動画を、大量に当てていくというのが正攻法になっていくと考えられます。

池松:個人の趣味嗜好に合わせた動画を当てるというのは難しいですよね。今までのマス時代から、個人の興味を捉えたマーケティングを考えなければいけない時代になっている。そういったことを日々営業活動しているなかでマーケターさんとお話していますが、非常に入り組んだマーケティングが求められているなというのは感じています。

太齊:そうですね。ターゲットを絞るのもそうですけど、絞った先もそれぞれ刺さるマーケティングが違うから、投稿してくれる人を変えながら、実験的に当てていく取り組みも増えているのかなと。

「ここまで言っておいて、そんなことを本当にやっているのか」という声が聞こえそうなので、会社の取り組みを少し紹介します。

GROVEでは、プロダクション、クリエイティブ、マーケティングの3つ事業を行っています。プロダクションには、米村みたいな専属のインフルエンサーを130名ほどプラットフォーム問わず抱えています。クリエイティブは宮平が責任者を担当しているところで、使える機材・場所を増やし、社内リソースとして有しています。そのプロダクションとクリエイティブの2軸をマーケティングで回しています。

弊社の特徴として、営業とマネージャーという役職を分けていません。というのも、クライアントさんの意向を汲み取ったうえで、インフルエンサーとどのように訴求したい動画に落とし込んでいくかを考えなければいけない。そのときに役職が分かれていない方が、一気通貫して両者の落としどころがわかるので、クライアントにとっても、クリエイターにとっても満足度の高いものができます。

では、具体的になにをやっていたのか。これは代理店さんからいただいたもので、アイモバイルさんの「テッパン」というサービスです。

飲食店をAIシステムでおすすめしてくれるもので、中野佑美というYouTuberを起用しています。ポイントは人気コンテンツの「あるある」です。「あるある」動画は人気ですよね。

宮平:見る人を選ぶものよりも、誰でも共感できる要素を入れるのが今のSNS動画の作り方です。どこかで見たことがある、その場で話題にできる要素があるという点で、「あるある」はよく言われていますね。

太齊:中野というYouTuber自身、すでに「あるある」ネタで何度かバズっていました。当時チャンネル登録者数が15万くらいでしたが、40~100万再生を出していたので、それをパッケージとしてパターン化しているという形です。また、男性フォロワーが多いので、そこに刺さるコンテンツを作り、最後に訴求の部分まで落とし込んでいます。

次に「SNOW」というアプリです。韓国のカメラアプリで、日本に進出したタイミングから一緒にインフルエンサーマーケティングでお仕事させていただいている企業です。

「SNOW」のすごさは、非常に多くのインフルエンサーを起用していることが挙げられます。特に大事なのは、旬なインフルエンサーの情報を常に求められているところ。インフルエンサーが自分たちの施策に合っているかどうかがすごく吟味されています。写真がベースですが、要所では動画を使っています。

プラットフォームにこだわらない柔軟な姿勢でプロモーションを行っており、動画にシフトしている部分もありつつ「一番面白そうなものはなにか」を常に探していますね。

池松:かなり多種多様ですね。最初から方向性として定まっていたのですか。

太齊:はじめは単純にTwitterとInstagramで、「SNOW」を用いた写真の投稿がベースでしたが、インストール数が多くなってきたタイミングでもっと使ってもらいたい、新機能がどんどん出るといった流れで、出し方を多様化していかないとついていけなくなってしまうということで、話し合って決めているという感じです。

宮平:消費のスピードがすごく早いというか、ユーザー側が飽きてしまうのが早いことを前提に作られていますよね。特に「SNOW」は意識されていて、1ヵ月ごとにユーザーの感覚が変わるだろうというのを予想し、次の趣味嗜好を想定してキャスティングを行うというやり方をしています。

消費スピードの速さを前提に、長いスパンでプロモーションのスケジュールを組むと、リカバリーがすごくしやすいです。結果も実際に出ているプロモーションなので、参考にしていただければと思います。

池松:インストールもすごく出たとか。

宮平:出ましたね。変化のスピードに対応するようにプロモーションを組むというのが成功の秘訣ですね。他の商材、サービスにも転用できる視点だと思います。

米村:「SNOW」は、インフルエンサーが使っているのを見て、また違うインフルエンサーが使うという風に広がり方の勢いがあったという印象があります。

宮平:この後のお話にもなりますが、インフルエンサーはそれぞれコミュニティを持っていて、同系統・同属性のインフルエンサー同士で広まっていきます。

米村:そこからまた発信されて「この人とこの人も使っているんだ」となると、より説得力が増して、みんなが使うようになるという感じですね。

太齊:口コミみたいな感じ。

米村:そうですね。

宮平:拡散の連鎖を前提にプロモーションが組まれているという形で、「ユーザーかつ発信者である」というインフルエンサーの特性をうまく利用できたのかなと思います。商材も使いやすいというのもありますが。

SNOW社が最近リリースした「SODA(ソーダ)」というアプリがあります。「SODA」は、様々な機能がアップデートされ続けている「SNOW」と比べて、すごくシンプルに盛れるビューティーカメラアプリです。今は逆にそれを使うことも多いとか。

米村:そうですね。それもPRで始めに使って浸透していき、今はプライベートでも使うことが多くなっていますね。

宮平:使用感が軽いというのが大きいのですよね。

米村:はい。“盛れ”を気にしている自分たちからすると、バシャバシャ撮れるのは重要な要素です。

宮平:今のユーザーは2秒も待てない。アプリの起動、読み込みや使用状態に慣れるまで、2秒もあるとすぐに飽きてしまう、イライラしてしまう人ばかりだと言われています。そこを理解してシンプルな「SODA」をリリースしたというのは、プロモーションと同じくユーザーの不満に早く対応していて、すごくうまいと思います。

太齊:あとは「TikTok」のプロモーションにも携わらせていただいています。

月間10本ほどのハッシュタグチャレンジが走っており、毎月3~4本はなにかしらに絡んでいます。「#Tikり放題」では楽曲制作やキャスティング、「と思いきやダンス」も16名の内14名を弊社でアサインさせていただいて、「#マンガ化されたい」でも楽曲制作やアサインなど、一緒にやらせていただきました。

「TikTok」のプロモーションで大事なのはトレンドを抑えるということです。流行り廃りが成長に伴って急激に変わっていくので、常にアプリ内で押さえておかないといけません。なかでもルールが厳格化されていますが、ルールを守ったうえでプロモーションをやった方が、「TikTok」の成長に乗れるので、押さえなければいけないところです。

「TikTok」ではアプリ内の知見が急速に溜まっていて、それを聞くことで勉強になることが多いので、その辺をしっかりアプリ側と一緒にやっていく姿勢があると、このプラットフォームでは伸びます。

ゲーム系アプリでは、『黒い砂漠MOBILE』ですね。

池松:こちらのタイトルでは、中野を起用してタイアップをやらせてもらっています。キャラメイクという訴求がゲームの中にあるので、それに合わせて彼女からもコスプレをやりたいという要望があり、前日まで衣装をこだわって決めて、コンテンツとして見やすいものになりました。

加えて伊豆大島にロケに行き、タイトルに掛けて“裏砂漠”からアプリを紹介するという、企画系の動画もやらせていただきました。YouTuberさんも楽しめて、クライアントさんの満足度も高いものになりました。

太齊:反響が良くて公式生放送に出演することになったとか。

池松:この動画をきっかけに前回の公式生放送に出演させてもらいました。クライアントさんが求めているのは、ゲームではCPIやリテンション、継続率……といろいろなケースがありますので、それに応じた多種多様な企画、コンテンツづくりに注力したいと思っています。

太齊:次が『モバイル・レジェンド』ですね。

池松:こちらのタイトルでは、とにかくメディアとして露出してほしいという要望がありました。露出と言うのは、再生数を伸ばしてほしいという話で、1週間で30万再生という難しい要望でしたが、5日間ほどで30万再生が取れました。これはまさしく、てんちむさんのユーザー属性に刺さるようなコンテンツの訴求を入れたことでクライアントさんに評価されました。

太齊:サムネがずるいですよね。

池松:それを狙っててんちむさんと打ち合わせをしました。

太齊:最後に『Identity V/第五人格』です。

池松:これは米村君も出演しています。内容は、楽曲制作とコスプレの企画もので、ゲームの訴求や紹介の面では、オープニング以外はゲーム画面を一切出していません。一瞬だけ画面を出すという、非常に面白いコンテンツクリエイティブだったと思います。楽曲に合わせてヘンジンマジメが踊って、最終的にインストールに結びつけるようなクリエイティブに仕上がっています。

太齊:踊ってみてどうだった。

米村:音楽がすごくキャッチーで、周りの子たちも「良かった」と言っていました。評判も良く、再生数が取れているので、満足いただけていればラッキーだなと。

太齊:このアプリのプロモーションのときは、ヘンジンマジメには踊ってもらっていて、もえりんさんには原宿で追いかけっこをしてもらうという、ゲーム内容に即した訴求の仕方にしました。それぞれのチャンネルのユーザー属性に合わせて、コンテンツを分けて当てにいくというやり方が良いと思っています。

 

■コミュニティ×クリエイティブ

太齊:クライアントさんと打ち合わせしていると、コミュニティをどう築いていくかという話が挙がります。ここは僕たちも意識しながら取り組んでいきたい部分でもあります。池松さんはよく話していますよね。

池松:様々なマーケターと話していますが、やはりみなさんキーワードとしてコミュニティを挙げていらっしゃいます。ゲームでいくとMAU、DAUは横ばいで、新規インストールも取りづらい市場観になっているなかで、いかにユーザーを引き付けるようなコミュニティができるかを考えなければいけません。私どももお手伝いできればなと思っています。

太齊:米村の周りにあるコミュニティで流行っているものはありますか?

米村:友達と位置情報をシェアできるアプリ「Zenly(ゼンリー)」は急速に流行り始めました。自分もPRをさせてもらって、知り合いのインフルエンサーも使い始めて、さらに後輩の子たちも使い始めました。それから遊ぶときに連絡手段としてもみんなで使っていったので、急に「Zenly」が流行った感じはありますね。

宮平:「Zenly」というのは位置情報のアプリで、10代の子は結構使っています。僕ら大人からすると位置情報を公開することに抵抗がありますが、いつの間にか一般的なものになっていますね。

米村:そうですね。遊ぶときに近い距離にいればすぐに誘えるので、便利に使っていますね。

宮平:LINEでは繋がっていないけど、「Zenly」で位置情報がわかっているから連絡取り合って会うとか、一箇所に人が集まっているのが見えたら自分も行こう、という使い方をしているのだそうで。

米村:自分のコミュニティに属している子がみんなやっているから、自分もやらないと追いつけないという感覚でやっています。

宮平:友達の友達に紹介されていく。

米村:はい。「こんなのあるんだけど」という感じで、気づいたら3日間で50人がやっていた、みたいな。それから、機能的にも「知り合いかも」があって、QRコードの交換などの手順を踏まずに追加できるので楽です。

宮平:自動的にアプリ内でコミュニティができる機能を有している。「TikTok」でもそうで、流行っている音楽をタップすれば飛べる。それはコミュニティで誰かに紹介・シェアするスピードを速くしている機能があるというのがポイントなのかなと思います。“面倒くさくない”から一気に拡散するという。

米村:重要ですね。面倒くさいことはできるだけ削減したいので。

池松:手軽が良いということですか。

米村:そうです。手軽に友達が増えるから続けるというのはあると思います。

宮平:他の子が使っている状況だと、アンインストールする理由がなくなりますね。

米村:そしていつの間にか日常の中にそのアプリがいるみたいな。

宮平:これはどんなアプリにも言えることですね。アプリの中にそういう機能を入れるかは制作の話になりますが、プロモーションとしてはひとつのポイントになってきますね。いかにストレスなく、繋がりを定着させながらコミュニケーションをさせるか。きっかけとして動画でプロモーションしていった後に、その仕組みづくりは重要になってくると思います。

太齊:動画クリエイティブのお話からは少し離れたことではありましたが、僕らもコミュニティを作っていくという観点はSNS上のマーケティングにおいてもすごく重要だと考えています。そこで、インフルエンサー同士の繋がりを一般の人にも体験してもらうようなやり方を模索してクリエイティブと絡めていけると、今後の可能性として広がっていくと思います。そういう意味で「クリエイティブで勝つ!」という。

ただ、見栄えの良い動画だけを作って当てにいくよりは、コミュニティの要素がクリエイティブの中に入っていくと、見ていて楽しい広告ができると思っております。

さて、ここからはグループワークに移りたいと思います。

【グループワークの様子】

▲B会場では、グループワークを通じた実践的な内容を展開。テーマは「動画制作で課題に感じていること」「いままでで印象に残っているクリエイティブ・プロモーションの企画」について発表するものでした。短い時間ではありましたが、各テーブルで様々なディスカッションが行われました。

太齊:お時間になりましたので、これでセッションを終わりにします。長い時間でしたが、ありがとうございました。

 

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