
逃げない、隠さない、嘘をつかない。心掛けたのは透明化した運営
ゲーム業界で働くプロデューサーのキャリアに迫った企画「Choice!~成功のトリガー~ プロデューサー篇」。群雄割拠のゲームアプリ市場の中で、“ヒト・モノ・カネ”を主眼とした多岐に渡る業務を担うゲームプロデューサーですが、現在の市場、働き方、開発・運用・マーケティングについてなにを考えているのでしょうか。
本稿では、現場の責任者でもあるゲームプロデューサーの方々に、これまでのキャリアをはじめ、成功と挫折のエピソード、そこから得た知見・思想、そして今後に挑戦していきたいことなど、他メディアではなかなか語られない個人にフォーカスしてお聞きしていきます。
第5回目は、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)の香城卓さんにお話を伺いました。
香城さんは、2011年にDeNAに中途入社し、Mobageプラットフォームでのソーシャルゲーム運用・開発を経て、2014年より『逆転オセロニア』を企画・開発。現在はプロデューサー「けいじぇいP」の愛称として同タイトルの事業運用を担当しています。
オセロ×TCGを組み合わせた斬新なゲームシステムの企画・開発はもちろん、積極的なオフラインイベントの展開など、“コミュニティ”に根差したマーケティング施策でタイトルを成長させてきた香城さん。“ゲームをプロデュースする”ことに対して、どのように向き合っているのでしょうか。キャリアのはじまりから現在にいたるまで、お話を伺いました。
[Topics]
■中学3年生からゲーム業界の“就職ガイド”を読み込む
■次世代のプロデューサーに求められる“人間力”
■「コミュニティマーケティングはまだまだ黎明期」
中学3年生からゲーム業界の“就職ガイド”を読み込む
――:「NEXT MARKTING」のインタビューでは2回目の登場となります(関連記事)。前回は『逆転オセロニア』のマーケティング施策について伺いましたが、今回は香城さんご自身のキャリアや業務における考え方についてお聞きしていきます。よろしくお願いします。
こちらこそよろしくお願いします。
――:まずは本企画の定番の質問から。そもそも香城さんがゲーム業界を志した時期からお聞きしたいのですが、恐らく子どもの頃から……ですよね?
そうですね。幼少期はあまり外で活発に遊ぶタイプでもなかったので、行き着く先はやっぱりゲーム。とくに90年代は有名コンシューマRPGの発売ラッシュで、テレビにかじりつくようにのめり込んでいました。「将来はこのゲームを作った会社に入りたいなぁ」と漠然と考えていましたが、本格的に準備を始めたのは中学3年生のころでした。
――:え、中学3年生のころからゲーム業界を目指す“準備”をしていたのですか?
はい。これは当時繰り返し読んでいた就職ガイド(書籍)です。もう読み込み過ぎてボロボロですが、中学3年の僕はこれを読みながらゲーム業界に思いを馳せていました。

――:ちなみに、なんで今持っているのですか。
実はこの本、つねに会社のデスクの引き出しに入れてるんです(笑)。不思議ですよね……やっぱり自分のなかでは原点ともいえますし、バイブルのような存在ですから、恐らく手元に置いておきたかったのだと思います。
――:ゲームの攻略本や雑誌ではなく、就職ガイドを読み込むというのに本気度を感じます。そのほか、当時ゲーム業界の就職に向けた準備は行っていたのでしょうか。
実際にゲームを作っていました。
――:なんと。
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