求められるのは“ユーザー体験の最適化” ゲーム企業50社以上と取り組みした中で見えてきた「ゲームエイト」が説く市場トレンドと課題

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株式会社Gunosy(グノシー)の2018年度決算説明資料において、急成長を見せる子会社の株式会社ゲームエイト。2016年からゲームエイトは企業に依頼されて作成するいわゆる「お取り組みwiki」を開始し、新規事業グループは2016年10月から2018年7月までで売上を25倍まで上げました。

今回NEXT MARKETINGでは、そのマーケティングの仕掛人である「ゲームエイト」のお取り組みwikiの統括マネージャーであった加藤喜宣氏(現:事業開発部マネージャー)にインタビューを実施。ゲーム企業50社以上と取り組みした中で、見えてきたゲーム業界・企業の抱えている課題と今後のトレンドについて詳しくお話を伺いました。

[Topics]
■ゲーム企業の悩みに真摯に向き合い、提案する
■ゲームの文化向上を目指した新サービスも進行中

株式会社ゲームエイト
ゲーム事業部 事業開発グループ
加藤喜宣

「ゲームエイト」企業サイト

 

■ゲーム企業の悩みに真摯に向き合い、提案する

――:本日はよろしくお願いします。現在急成長を遂げているゲームエイトですが、はじめに加藤さんの役割やチーム全体の体制を教えてください。

加藤:私は、現在ゲーム領域における事業開発部のマネージャーを務めております。顧客開発、仮説検証、全体の戦略の策定まで幅広く取り組んでいます。前任のお取り組みwiki統括する立場だった経験を活かし、ゲーム企業やゲームユーザーの抱える課題から事業開発を行っております。

 

――:改めてゲームエイトの強みを教えてください。

加藤:ゲームエイトには、事業としてふたつの軸があります。ひとつは攻略wikiというコンテンツで広告収益を上げるものと、もうひとつがお取り組みwikiです。

なかでもお取り組みwikiは、ゲーム企業様と密にコンタクトが取れることを強みとしています。つまり、企業様が抱えている課題を見える化しやすく、我々側からもゲーム内の解決策を提案することができるのです。様々な企業様からご贔屓にしていただけているおかげで、現在では、ゲーム企業様とお取り組みしている数は業界No.1に成長しました。

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――:お取り組みwikiでは、定例ミーティングを設けて、攻略wikiのPV数やユーザーからの反響を鑑みて、現在のユーザー間で抱えている課題を抽出する強みがあるかと思います。

加藤:はい。いわゆるコンサル的な立ち位置を重要視しています。たとえば、攻略wiki内にて、とあるコンテンツのPV数が高かった場合、ユーザーに興味関心があると仮説を立てます。分析した上で施策を提案し、先方に共有したことで、迅速なコンテンツの改修に繋がることも実績として出てきています。

 

――:ただ“攻略wikiを作っておしまい”ではなく、課題点やメリットを提供してくれるのは企業側にとってありがたいことですし、なにより安心ですよね。

加藤:そうですね。我々もせっかくお取り組みさせていただくのであれば、企業様の課題解決に寄与するように努めています。

 

――:そもそもゲームエイトには、どのようなユーザー層がいらっしゃいますか。

加藤:ゲームに親和性が高いユーザーを多く抱えていますが、なかでも攻略wikiを紐解くと初心者~中級者が中心です。我々としては、初心者~中級者をいかに上級者(コアユーザー)にして、継続して遊んでくれるかがひとつの目標としています。

 

――:ゲーム企業50社以上と取り組みした中で、企業側からも様々な悩みやトレンドもうかがっているかと思います。攻略wikiを運用する加藤さんにとって、現在のゲームアプリ市場はどのように映っていますか。

加藤:全世界で考えると、まだまだ拡がりを見せていますが、日本にフォーカスすると勢いは若干衰えてきているのではないでしょうか。というのも、我々がお取り組みさせていただいている企業様からは、「ユーザーが減ってきている」「可処分時間の取り合いが起こっている」というコメントをよくお聞きしています。

中国・韓国のデベロッパーによる日本参入が顕著になり、さらに両国発のタイトルが国内で数々ヒットしています。もはや国内のみならず、海外企業の参入より事業者が増え、より競争が激化しているのが現状です。また、可処分時間の取り合いに関しては、なにもゲームだけではなく、動画閲覧やショッピングなど非エンタメ系アプリの利用にも移行しています。

――:海外タイトルのヒット背景に、積極的なプロモーション施策はもとより、ゲームそのもののクオリティ面も当然影響しているかと思います。

加藤:えぇ。技術の差にも影響しています。国内のゲームは、比較的ひとりで遊ぶようなRPG向けタイトルが中心ですが、中国・韓国はPC向けMMORPGのクオリティを、そのままスマートフォンで遊べるような形を実現しています。

ただ、こうした技術の差は、そもそも文化の差から生まれたものだと思っています。日本は家庭用ゲームで黙々とひとりで遊ぶのに対して、韓国ではネットカフェ上でみんなが一緒にPCゲームで遊ぶ文化があります。その流れが、結果的に技術の差にも影響したのではないかと思っています。

 

――:たしかに国内ではひとり向けのスマホRPGもヒットしました。ただ、実際には日本ユーザーも『荒野行動』など硬派なリアルタイム対戦ゲームを求めている土壌があったと。

加藤:動画やSNSの普及によって、みんなに見られることに快感を覚えるユーザーさんが出てきているのが事実です。ゲームの演出も動画映えしたり、観戦に特化したモードを加えたりなど、日本のゲームもどんどん変えていく必要があるのかもしれません。そういう意味では、2018年は日本のゲームそのものの価値観が変わった年でもありました。

 

――:実際に御社がお取り引きしている企業のなかで、海外系の企業は増えているのですか。

加藤:増えてきています。ただ、中国にはコミュニティ機能が中心で、攻略wikiという文化があまりありませんでした。日本の取り組みを進める際に攻略wikiの重要性を説いたところ、ようやく理解してもらえたという形です。

 

――:国内外問わず、ことマーケティングに関しては、どのような悩みを抱えているのでしょうか。

加藤:企業の規模によって様々ですが、供給過多になっている現状では、プロモーションの費用対効果は徐々に望めなくなってきている状況です。ユーザーさんひとり当たりが継続して遊ぶアプリの数は3~4本が限界なので、どうしても新規のゲームアプリを遊んでもらうにはハードルが高くなっているのです。

 

――:いわゆる新規が取りづらくなってきていると。そのなかで、いかに既存ユーザーを離脱させないかも重要なポイントのひとつかもしれません。

加藤:「離脱させない」という点では攻略wikiが使えます。とはいえ、新規も取れないという状況もあるので、そこを解消する必要があります。

最近では“可処分精神の奪い合い”なる言葉があります。これは、SHOWROOM代表の前田裕二さんがお話していた言葉です。

 

――:“可処分精神の奪い合い”ですか。

加藤:はい。人間はどちらに意識を振るかによって変わってきます。たとえば、恋愛に80%振ったら、仕事には20%しか振れませんよね。ゲームも同様に今まで30%振っていたにもかかわらず、今では10%しか振れない可能性に陥るということも出てくるのです。

先ほど可処分時間の取り合いとお話しましたが、このようにゲームに傾ける精神の割合を増やすためには、ユーザー体験の最適化が必要になってきます。

ユーザー体験の最適化には、たとえば皆でプレイする・チュートリアルをなくしてゲームの世界観に一気に連れ込むなどの戦略があると思います。現在大ヒット中の『荒野行動』には、チュートリアルが一切なく、皆でいきなり戦場に放り出される面白さがあると思いますが、そのほうがユーザーにとっても面白さを吸収するのが早いのかもしれません。

仮に「1時間遊べばゲームの魅力が分かります」といっても、今のユーザーは1時間も意識を振ることができないでしょう。だからこそ、ゲームを根本的に見つめ直す必要があるのかもしれません。

 

■ゲームの文化向上を目指した新サービスも進行中

――:こうしたなか、御社では事前登録に関するサービスも提供されています。

加藤:現状は、他メディアと同じようなソリューションですが、今後はリリースまでのプロモーションをより強化できるような仕組みを考えていければと思っています。たとえば、我々のような攻略のプロが先行プレイを通して、事前に面白いポイントを抽出して伝えるなどを考えています。あくまでも通常の事前登録機能ではなく、ひとつのプロモーション施策として活用いただければと思います。

 

――:事前登録、いわゆるリリース前から差別化していく必要があるということですね。

加藤:初出の情報といえば、どれも定番過ぎたり、情報が一緒だったりすると思います。恐らくプレスリリースを出して、各メディアが同じように掲載していく。そのひとつ前の接点として、開発中の段階から弊社の集客力・発信力を通して、該当ゲームの面白さを伝えていく必要があるのかなと思います。

 

――:御社の事前登録では、登録すると“くじ”が引けて、ランダムでインセンティブが貰えるのがポイントですよね。ユーザーからの反響はいかがですか。

加藤:面白いという反響は各所からいただいています。ただ、ギフト券などのインセンティブはユーザーも飽きてきていると思いますので、ゲームに関するリアル商品など趣向を変えたラインナップを考える必要はあるのかもしれません。

 

――:サービスはいつ頃始まったのでしょうか。

加藤:2018年9月に始めて、おかげさまで20社ほどの企業様とお取り引きさせていただきました。現在、様々な課題が挙がってきたのが、それらの解消に向けて動いています。

 

――:具体的にどのような課題が挙がりましたか。

加藤:たとえば、ユーザーの転換率についてです。これらは通知のタイミングや記事の見せ方などを精査することで、その成果も変わっていきますので引き続き検証していきます。最終的に遊んでもらうためには、当然ですが“そのゲームが面白そう”だと思っていただくことが重要です。だからこそ、事前登録だけで終わらず、弊社では様々な追加施策を考えている段階でもあります。

 

――:追加施策はどのようなことを考えていらっしゃいますか。

加藤:ひとつはリアルへの訴求です。たとえば、ユーザー自らがリアルイベントを気軽に企画できるプラットフォームやゲームIPを売り出すECサイトの立ち上げなどを進めています。我々の役目は、あくまでも企業とユーザーをマッチングさせてあげることにあります。それが、ひいてはユーザー体験の最大化にも繋がると思っています。

 

――:ユーザーが気軽に集まれる場を作っていくということですね。

加藤:そのなかでプロ選手なども自然に生まれてくれれば嬉しいですね。我々が急に「プロチームを作ります」というよりも、ユーザー主体のリアルイベントという名の“草野球”をたくさんやってもらって、そのうえで「このゲーム面白い。プロ目指そうかな」となってくれれば本望です。コミュニティの向上が、文化の向上に繋がっていきますし、現在e-sportsが流行っているのも、そうして草の根活動が脈々と続けてこられたからだと思っています。

今後もSNSなどを筆頭に、個人の発信力が強くなっていくと思います。インフルエンサーはもちろん、小さなコミュニティであれば一般人の発信力も幾分かあるかと思います。そういう拡がりがより活性化するように、弊社のサービスが担っていければと考えています。

 

――:ゲームエイトがユーザーコミュニティを一気通貫で請け負える日が来るということですね。

加藤:そうですね。企業の課題として、もはやユーザー体験はゲーム内だけでは難しくなってきているのが現状です。そのひとつの解決策が、僕個人としてリアルに向いている形です。現在追加施策は仮説検証の段階ですが、そう遠くない未来にはお見せできると思います。

 

――:他にも新サービスは予定されていますか。

加藤:たくさんあります(笑)。ただ、詳しくはまだ申し上げられませんので、ぜひお楽しみください。

 

――:事前登録を行うタイミングで、企業側があらかじめ気を付けておく、または押さえておくポイントなどがあれば教えてください。

加藤:登録数はもちろんですが、なにより転換率を重要視することを考えたときに、マーケティングストーリーを用意していただければと思います。たとえば、ゲームのプレスリリースだけを送るのではなくて、きちんとゲームの訴求ポイントがどこなのか、誰をターゲットユーザーに据えているのかなどを含めて明確にご用意いただくと、ページを作る側としては大変ありがたいですね。

 

――それでは、最後に今後の展望について教えてください。

加藤:ゲームエイトは、文化としてのゲームの地位を向上させることを目指しています。そのためには、ゲーム企業様が抱えている課題の解決、さらにはユーザーへの豊かなゲームライフの提供に対して、弊社はより良いソリューションを提供しなければなりません。

まだまだ日本はゲームに対する社会的地位が低いです。それこそ海外では、ゲームが教育機関で採用されたり、プロゲーマーの絶大な人気など、当たり前のように文化として根付いています。弊社のソリューションがユーザーとゲーム企業様、その両軸に寄与していくことが、文化としてのゲーム地位の向上に近付くものだと考えています。

ゲームエイトは、最終的にゲームが社会全体から「良いものだ」と認知してもらうために、今後も精進していきます。

「ゲームエイト」企業サイト

取材・執筆:原孝則
撮影:岸波崇
編集:NEXT MARKETING編集部

 

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